観覧記録 コトリンゴ@新宿タワレコ
http://www.10do.jp/kotringo_new/sche/index.php?log=200910
CDの帯には、レコード会社の担当が考えたのだろう、「恋する草食男女のための 空想ポップミュージック」という、笑ってしまうようなコピーが付いている。
果たして、その場に集まった100人前後の人たちは、至ってみな真面目そうな、これと言ってお洒落でもない、普通の文型社会人。やはりみな坂本龍一のファンなのだろうか。
ステージにはフル鍵の電子ピアノ一台。思い切りショートカットにして現れたコトリンゴは、大きめのピアスが良く似合う。スエットニット生地のライトグレーのワンピースに、からし色のタイツ、黒のエナメルシューズ。
ピアノの前に譜面台が置かれているので、手元が見えなかったが、途中で譜面台が倒れそうになるアクシデント。交換された譜面台は少し高さがあり、隙間から流れるような運指が見えた。
バークリー音楽院ジャズ作曲/ピアノパフォーマンス専攻、「坂本龍一も驚嘆するピアノテクニック」。テクノばかり聴いている自分に彼女のピアノを語る言葉が無いのが悔しいが、グルーヴ感と、溜めのある独特の揺らぎが、久しぶりに聴いた生の演奏として、心のコリをほぐしていく。
柔らかく、ふわふわして、つかみ所の無かった彼女の声と内省的なサウンドは、枚数を追うごとにしたがってその形を見せ、編曲に参加したクラムボンや會田茂一の手もあってか、はっきりとポップで開放的な方向に開かれてきている。このままどんどんポップになりすぎたら久石譲みたいになっちゃうんじゃないかとか、それはいくらなんでも心配のし過ぎか。でも、映像の似合う音だな、とは思う。
- 予感
- 友達になれるかな?
- こんにちは またあした
- Flower
- Tiey Tiey Tea
- Ame
- こどものせかい