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Aerodynamik - 航空力学

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観覧記録 Aira Mitsuki×Saori@destiny@川崎セルビアンナイト



同じ事務所、同じプロデューサーにも関わらず、これまで殆ど共演も無く、微妙な距離感を保ったまま、ファン層も異なっていたAira MitsukiSaori@destiny。2010年9月、恐らくSaori@destinyのライブ動員の伸び悩みの梃入れとして行われた、Saori@destinyのライブへのAiraの「乱入」*1 (公式に「乱入」を事前に宣伝する迷走っぷり)は、たった一曲の出来事であったが、これがブレイクスルーとなったのだろう、今回は公式に両者の対バンを打ち出した初めてのイベントが企画されることになった。
レーベルメイトという関係よりも、演者同士の微妙なライバル意識、コアなファン同士のプライド勝負、そういったプロレス的展開が生まれたら面白いし、また其々のファンの相互理解があってもそれはそれで面白い。会場は川崎と、自分の行動範囲からは随分離れるので面倒であったが、結局は会場に足を運んでいた。




昼の時間帯にはファンクラブ会員囲い込みのイベントがAiraとSaori両方で開催され、コアなオタには長い一日だったようだ。本公演開場後に入場すると、会場には既にAira、Saoriどちらかの会場で見覚えがある面子が顔を揃えていた。普通に考えて、出番はSaoriが先なのだが、既に最前列の半分はAiraのガチオタが押さえており、早くもきな臭い匂いがした。



Saori@destiny


定刻通りに始まったSaori@destinyのライブ。悪名高いセルビアンナイトの低すぎるステージでは、Saoriも、サポートのキーボード二人の姿も全く見えない。しかし、今回はそれがSaoriオタの心を挫く事はなかった。


今回も全編しっかりと練られたノンストップエディットで、レイブ色の強いサウンドからチップチューンまで、畳み掛ける様に名曲を叩きつけるSaori。そして、これまで以上に顕著な原曲壊しとアドリブプレイを見せる、アイドルのサポートキーボードの枠を超えた「トミー」と「みずっち」のド派手なプレイ。この手のジャンルの弱点である、ただCD音源を流して踊るだけというかつてのライブから、幾つもの試行錯誤を繰り返し、ようやく辿り着いた、精神的な意味でトランスめいた四つ打ちの応酬に、CD駄々流しをぶち壊す生演奏のダイナミズムを兼ね備えた、現在のSaori@destinyのライブの真骨頂だ。
CDだけ聴いて彼女の音を知った気になるなんて勿体無さ過ぎる。一つの伝説かと思われた「WW2010」のリリースパーティーからも更に進化を重ね、今一番ガチに熱く踊れるアイドルのライブを体現させて見せた。応えるオタの盛り上がりも、激しく熱い。もう今のSaori@destinyには、かつてあった様な「オタ芸排除論争」など必要ない。そんなものが必要である前に踊り狂っているからだ。

  1. Re:revolution
  2. Baby Tell Me
  3. グロテスク
  4. シンパ
    • MC
  5. ファニー・パレード
  6. Chemical Soda
    • MC
  7. Play
  8. Wow War Techno
  9. エスニック・プラネット・サバイバル
  10. Ez Do Dance
  11. I Can't



申し分無いくらいに客を踊らせる最高のライブを見せた一方で、 「mixiのメールアドレスによるユーザー検索機能のせいで、『自分はOLをしている』と言ってあった地元の友達にアカウントがばれ、『あんた歌手だったの?』と言われる羽目に」と、彼女の素の地味キャラを覗かせるMCで笑いも取った。
途中のMCでは、「Saoriのファンじゃ無い人も最前列で見てくれるなんて優しいですね!」と、Airaオタにチクリとプロレスを仕掛ける。「Saoriも好きだよー」と返したAiraオタに向かって「嘘付け!」と笑って返す。Saoriの方がプロレスは一枚上手。



Aira Mitsuki


上の控え室のモニターでSaori@destinyの饗宴を観ていたAira。「もう皆疲れちゃったんじゃないの?」と微妙に嫉妬心を見せながらライブ開始。


こちらもSaoriスタッフが試行錯誤して得たノンストップエディットを全面に施しつつ、ハードにフロアを荒らしたSaoriとは対極に、あえてキャッチーな曲をメインに畳み掛けてポップに盛り上げる。何時の間にかオタ芸大会から移行して出来上がったSaoriのダンスフロアライクなノリとは違って、Airaオタは縦ノリジャンプ、拳振り上げのロックスタイルで応戦する。随分とノリ方に両者違いが出るものだ。ある意味異様に統率の取れたその集団は、新譜から今回初披露の曲でもツボを押さえた掛け声で応答する。先日書いたように、新譜はでかい音ではいい鳴りをしてくれた。*2 CDだけを聴いているのとは随分と印象が変わった。そして今日もダンサー二人が素晴らしい。ステージが余りにも低くてほとんど見えないが、それでもダンサーの動きがステージに光を与えているのが分かる。

  1. ロボット・ハニー
  2. チャイナ・ディスコティカ
  3. 321 ノンストップ
  4. Human Future
    • MC
  5. Valentine Step
  6. Why Two?
  7. サヨナラ TECHNOPOLiS
  8. ???
    • MC
  9. ファンタジー・キャンディー
  10. Summeeeeeeeer Set
  11. イエロー・スーパーカー

アンコール


異様に熱かった本編終了。それぞれのワンマンライブでも、ここまで熱くなることなそうそう無い。余りの熱気に、ステージ前方は霞がかっていた。


ここで遂にAiraオタとSaoriオタ側でもプライド勝負が始まる。先陣を切ったのはやはり濃厚オタを抱えるSaori側。「さーおーりー!!さーおーりー!!」の怒涛のコールが始まり、そこに慌ててAiraオタが「あーいーらー」と被せてくる。お互い負けじと声を張り合い、会場は騒然。これぞプロレスだ。そのうち、気を利かせたAiraオタが、コールを交互になるよう先導し、「あーいーらー」「さーおーり」になるのだが、勢いが弱くなった所を見計らってすかさずSaoriオタがコールを元に戻す。正に意地の張り合い。オタの濃厚さでも明らかにSaori側に軍配が上がり、それはアンコールに応えて再びステージに上がったAiraに、「Saoriさんじゃ無くてごめんなさい」と言わしめる程だった。


ここでレアな二人のトークが始まる。お互いの好きな持ち曲や振りを挙げるのだが、どれも断片的な印象でしか把握していない様で、「あの曲が好き」「それはこの曲じゃない?」「え?そうかも」「え?違うよ」などとお互い噛み合わないまま会話が進む。
唐突にAiraが「ジャンプは好き?エヴァは好き?」と問い掛けるも、「ネオサブカルチャーガール」のコピーで活動していたくせにそんなものに全く興味の無いSaoriは「漫画読まない、エヴァも知らない」と、これまた全く噛み合わない。「じゃあDVD貸します。何分何秒レベルの見所まで付けて」と必至なエヴァオタっぷりのAiraに対して、「そんなに面白いのー?」とまるですれ違いのまま。ひたすら両者でボケ倒す笑い飯のコントを観ている様だ。


Saoriのキーボード二人とAiraのダンサーもステージに上がり、余興的に四つ打ちのトラックに乗せてクリスマスソングを披露。Saoriがほとんど歌詞を覚えておらず、先ほどまでのカリスマっぷりが台無しに。こういう間の抜けたところが実にSaoriらしい。

  1. ジングルベル
  2. 赤鼻のトナカイ
  3. サンタが街にやってくる


そして最後にSaori@destinyの最強の勝負曲であり、Airaも店舗特典でこっそりカバーしている「I Can't」で派手に盛り上がって締め、と思いきや、途中で音が途切れ途切れに。一旦仕切り直し、ステージ上のサポートメンバーに感想などを聞いて回ってから、再度の「I Can't」。
盛り上がればモッシュも辞さないAiraオタがSaoriの勝負曲でもモッシュを始め、フロア前方では酷く身体をぶつけられたオタ同士が一触即発の事態になったりと、最後までプロレスの様相だったが、これまでに無いほどに互いのファンが其々を盛り上げようと必至になったお陰か、かつて無いほどに熱い2時間半だった。家でCDだけを聴いているファンは、ライブがこんなにハードなものとはきっと想像できないだろう。
初めてのレーベルメイト同士のジョイントライブにおいて、この過去に無いレベルの盛り上がりは、Airaにとっても、Saoriにとっても、ファンにとっても、一つの記念碑的な貴重なイベントとなった。そして、改めて「デートピアはまだまだやれるはず」と確信させるに十分なものだった。これで其々のファンが互いの楽曲に興味を持って、レーベルごと盛り上がっていけばいい。実にいいイベントだった。







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WORLD WILD 2010

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