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Aerodynamik - 航空力学

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観覧記録 ぱすぽ☆ メジャーデビュー記念ワンマンライブ(第1部)@渋谷Mt.RAINIER HALL

idol


  • 110505 ぱすぽ☆ メジャーデビュー記念ワンマンライブ(第1部)@渋谷Mt.RAINIER HALL

飛行機が好きだ。それも、戦闘機ではなく、旅客機が好きだ。JALANAなどの民間旅客機愛好家の為の専門誌「月刊エアライン」を購読したり、1/500サイズの旅客機のダイキャストモデルや、旅客機の写真集や、航空会社のノベルティアイテムを集めたりする位には飛行機が好きだ。
だから、「空の旅」をテーマに据え、ライブをフライトと呼び、ファンをパッセンジャーと呼ぶ「ぱすぽ☆」の存在は、結成当初から気になっていた。気にはなっていたが、如何せん曲調に興味が持てず、これまで現場には行かず仕舞だった。


ぱすぽ☆」のメジャーデビューシングル「少女飛行」は、5/4付オリコンデイリーチャートで発売初日にいきなり一位を獲得した。CDが発売される随分前から、イベントの度に握手券と引き換えにCD予約券を売りさばいて、発売当日に一気に握手と引き換えに累積した予約券が売り上げに化ける、ももいろクローバーが始めた手法で売り上げ枚数を相当稼いだのだろう。*1 しかしそれ以上に、Twitterなどで観ている限り、「ぱすぽ☆」オタの買い支えのレベルは異常に高く、数百枚購入はそれほど珍しくない。一人で1500枚も購入した猛者までいた。 初回盤はメンバーごとにジャケ違いで10パターンもあり、セット販売もされた。これを観ていると、CDの売り上げが全体的に冷え込んだ中で一部の熱心なファンだけが枚数を稼いで、AKB48と嵐だけが年間チャート上位を独占するような事態に、もうオリコンチャートなど意味を失いかけているのかと感じていたが、まだまだオリコンチャート一位というブランドの価値は大きい、いまだにそれに代わる指標が無いのだなと実感させられる。


かつてのPerfume古参の一派が嵌っている、この「ぱすぽ☆」という蟻地獄。とにかく、AKB48のレベルを超える大量購入、そして握手によってメンバーからの認知を得ること、メンバーからレスを貰うことが最優先事項になっているらしい「ぱすぽ☆」現場には、ますます首を突っ込みづらくなっていた。しかし、たまたまチケットを譲って貰う機会があったので、航空機好きなら一度生で見ておくべきかと思い、意を決して現場に足を運んだ。





チケットもなんとなく旅客券を思わせるデザインで、航空機好きの心をくすぐる。「ぱすぽ☆」の根城である渋谷Mt.RAINIERはキャパ350、いわゆる座席ありの普通のホールで、ライブハウスではなく座席付きホールでライブを観るのはとても不思議な感じがする。開演前にお会いした「ぱすぽ☆」オタの方の「とりじゅう」という言葉が、「とりあえず十枚買った」を意味することにさっそく驚かされる。客層は、これまで観たどのアイドル現場よりも若い。ももクロのファン層よりもずっと若い。こんな若者ですら、大量購入が当たり前の現場なのだろうか。


「御搭乗有難うございます。当フライトは・・・」。旅客機の機内アナウンスを模したアナウンスからライブスタート。10人のメンバーが現れ、始まったそれは、まるでミュージカルを観ているかのようだった。10人という大所帯を生かして非常に緻密に計算された、フォーメーションの変化を駆使するダンス。二人または三人のユニットを基準にして、そのユニットが目まぐるしくステージ上を入れ替わり、観ているだけでとても面白い。誰かをセンターに据えたりすること無く、常に最小ユニットは流動し続け、推しの子を目で追うだけでも大変だが、センターではあらゆるタイミングで別々の子が可愛いポーズを決めている瞬間が継続し続ける。これは凄い高揚感だ。観ているだけでハイになる。専属振付師の竹中夏海が、ファンから熱く支持されている事に納得するのは最初の一曲で十分だった。
また、ステージ上の照明が常に明るいことも非常に印象的だった。ライティングは白と青を基調にずっと明るいままで、フラッシュが焚かれることも無かった。とにかくステージ上の可愛い女の子達のショーを見せようという意思がはっきり感じられた。


曲は殆どがアメリカンスタイルのポップなギターロックで、引っ掛かりや癖の無いシンプルなアレンジに徹しており、ファンク的な黒さは丁寧に排除され、そして若さとポジティブな明るさに満ちていた。楽曲のトラックのアレンジやグルーヴは最小限に抑えられる一方で、メンバーの元気一杯系の発声のユニゾンによる高揚感で全てを引っ張る作り。これはAKB48の中でも万人が知っているような曲、つまり「会いたかった」「ヘビーローテーション」などと相似形を描く。そういうことか。つんく♂高橋愛体制のモーニング娘が今の若者に支持されないのは、これらと逆のベクトル、つまり黒くてかつ辛気臭い曲ばかりだからだ。恐らく、「ぱすぽ☆」の楽曲は、今の時代、今の若者が求めている音なのだ。
また歌詞については、前向きで爽やかであるだけでなく、「Let's Go!」「Ready Go!」「1234!」などの言葉を細かく配して、観客の盛り上がりポイントを意図的に設定していることが印象的だった。


ライブ前半は、「少女飛行」ジャケ衣装、後半は全員バラバラの制服を着ていたが、ジャケ衣装はスカートがメンバー各個人のイメージカラー、後半もイメージカラーのスパンコールスカーフをスカートに挟んでおり、10人の大所帯でもメンバーを見分けやすい、初心者に優しい配慮がなされていた。


観客の鑑賞スタイルは、タイミング良くクラップやOiOiを入れたり、軽い振りコピをしたり、歌に重ねて名前コールをしたり(Perfumeでいうところの旧コール)、ミックスが入ったりと、ごく普通のアイドル現場マナーのようだ。しかし驚いたのは、MCの時は一斉に着席してしまうのだ。また、アンコールを求める時も、一人が仕切って声を出しているのだが、殆どの観客はコールも拍手もしない。「どうせ出てくるだろう」と冷め切っているのだろうか。こんなコールでは演者の方も出て行きづらいだろうと思うくらい、「人任せ」だった。この妙なドライ感は、この現場が初めてだ。


まだ持ち曲が少ない為か、「ぱすぽ☆」自身の楽曲の他に、同じ事務所のPre-diaのメドレーカバーや、ソロ曲コーナーが挟まれた。少女時代「Run Devil Run」とKARA「Jet Coaster Love」のダンスカバーもあって、この二者の女性アイドルへの浸透と人気振りを改めて実感するが、他のカバー曲の盛り上がりと比較して、観客は寧ろ醒めていた。これは若い男性、いわゆるピンチケ中心の客層であれば当然だろう。K-POPアイドルの支持層は若い女性限定だということも確認できた。


MC、これはびっくりするほどつまらなかった。Twitterなどを観る限り、この回は特にぐだぐだだったようだが、Perfume西脇師匠のトークスキルを見慣れているので、多分要求が高すぎるのかもしれない。


ワンマン後にはそのまま握手会に突入。その握手会も、全員握手、個別握手、個別チェキ、個別サインという様に延々と接触の機会が設けられている。全員握手でも一人10秒くらいの時間があり、個別ではもっと長い時間が与えられる。なんとなく全部に参加しなければいけないような空気すら漂い、握手券と引き換えるための物販の列は途切れることは無かった。自分も気付けば増井みお盤を手にしていた。




ぱすぽ☆」ライブ初見の感想をまとめると、可愛い女の子が、終始明るいステージの上で、ポジティブでシンプルなポップロックを元気に歌い、そしてマスゲームかと思うほどに素晴らしいフォーメーションダンスを見せてくれる、それはとてもとても楽しい「ショー」だった。
自分はこの手の楽曲に全く興味が持てないので今のところ嵌ることはないだろうけれど、この手のサウンドが好物な人なら一度観ておく価値はあると思う。「沢山のアイドルが歌って踊って楽しい」という高揚感を高度に体現しているステージだから。


  1. 少女飛行
  2. ウハエ!
    • MC (自己紹介)
  3. Pretty Lie
  4. GPP
  5. 無敵Girl!!
  6. M&Ms(増井みお奥仲麻琴) / ハートキャッチ☆パラダイス
  7. ぱす-dia(安斉奈緒美森詩織佐久間夏帆槙田紗子玉井杏奈) / Pre-diaメドレー(ヘイボーイ〜diamond high heels〜dia love)
  8. 槙田紗子玉井杏奈 / 少女時代「Run Devil Run」
  9. 増井みお / メグメグ☆ファイアーエンドレスナイト
  10. 根岸愛藤本有紀美森詩織槙田紗子玉井杏奈 / KARA「Jet Coaster Love」
  11. Let It GO!!
  12. Go On A Highway
  13. ハレルヤ
    • MC
  14. 夏空ダッシュ
  15. 夢パスポート
  16. BREAK OUT!!
    • MC
  17. サクラ色
  18. LALA LOVE TRAIN〜恋の片道切符
    • EN
  19. 少女飛行




TAKE☆OFF

TAKE☆OFF

少女飛行

少女飛行

*1:仕掛け人はどちらもユニバーサルのFKD氏