Aerodynamik - 航空力学

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Perfume「レーザービーム/微かなカオリ」における中田ヤスタカのプロデュース、Perfumeのセルフプロデュース@FM North Wave「KING BEAT」 110512

http://825.fm/blog/king.php?itemid=27329

−毎回(中田ヤスタカから)イメージを伝えてもらったりとか、そういうのは無いんですか?


か:無いです。


あ:無いね。


か:音楽の話は全くしないです。


−そうなんですね。


か:そうなんですよ。


あ:そうそうそう。あ、でも「微かなカオリ」の方は、「今回は久し振りに意味の分かる歌詞を書いてみた」みたいな事言ってて。(笑)


−そこまでざっくりした感じ。


か:そうですね。具体的にどうやって歌ってくれとか全く無くですね。


−逆に中田さんからですね、オーダーがないということは、三人の中でなんか話したりということは無いですか?


の:三人も特に・・・


か:特にレコーディングの時はないんですけど、曲が完成した後に、衣装だったり、メイクだったり、ジャケットをどうするかっていう・・・表現する部分では、よく話し合いますね。そこでどんどん、曲を作り上げてく感じですね。イメージを、その後、私達で作っていくっていう感じはあります


−パフォーマンスの性質を考えると確かに、歌を入れて、そっからどう彩っていくかっていうのがまた重要になってくるという。


か:そうですね。


あ:今回はね「レーザービーム」とかは、ちょっとあの、ちょっとあの、ギリギリなとこあるじゃないですか。


−ちょっとギリギリな所?


あ:ちょっとあの・・・


の:ダサいかかっこいいかっていったら、ちょっとダサいかも・・・ちょっとギリギリだなっていう印象があって。


−でも、トラックの主張が凄いと思ったので。だからそのトラックで聴かせてる部分とか、三人が歌を楽しんでる、そのバランスがいいなと思いながら聴かせてもらってましたけど。


あ:そうそう、ってところの印象があって、それは逆に言ったら中田さんからの挑戦状?「これを、今回どういう風に調理するの?あなた達は」っていう。「どう表現していくの?」っていう風に感じて、だから今回はもうね、特に本当にもう打ち合わせも何回も重ねましたし、ビデオも何回も打ち合わせを重ねて、で、今回はこういう形にさせてもらって、大人っぽく、ちょっとセクシーな感じで。

「FAKE IT」レコーディング時には、三人がプレッシャーに震え上がるほどにヤスタカからの細かい歌唱指導が行われたが、*1 今回の「レーザービーム/微かなカオリ」に関しては、再びノーオーダーに戻ったようだ。ヤスタカの事前の脳内イメージに、三人に任せておいて到達できる内容の楽曲か否か、そこが境目なのだとしたら、強烈な指導が入る曲ほどPerfumeにとっては挑戦的であり、そしてヤスタカの中で強固なビジョンが描かれているということでもある。Perfumeの三人から自然に生み出されるものも聴きたいし、ヤスタカの完璧なコントロール下で形作られるものも聴いてみたい。その両者の揺らぎの幅が大きければ大きいほど、Perfumeは面白くなってゆく。


ヤスタカはあくまで楽曲制作に徹し、その曲に対するビジョンなどを描かない、この点についてはこれまでと同様だ。そして、楽曲制作以降のヴィジュアルイメージの構築には、昨年頃からPerfumeの三人自身が積極的に関わるようになってきた事は、何度か関監督から語られている通り。しかし、関監督はあくまでビデオの演出に三人が参加するようになったとだけ発言しているが、今回のインタビューでは、「イメージを私達で作っていく」とはっきり樫野さんは宣言している。「VOICE」レコーディング前のヤスタカへのPerfumeからの提言については、結局楽曲はヤスタカに全て任せた方がいい、という方向に結論付けられたようだが、楽曲以降の部分については、ビデオの打ち合わせにも参加するだけでなく、衣装、メイク、ジャケットイメージまで「話し合い」をしているという。いわばセルフプロデュース的な部分が大きくなってきているようだ。その過程で、これまでのPerfumeには無かった「大人っぽく、ちょっとセクシーな感じ」という提言がもし自分達から出てきているのなら、そのセルフプロデュースによってPerfumeの持つポテンシャルが三人を取り囲むプロフェッショナルによって引き出されることに対してのブレーキにはなんらなっていないという意味において、今のところ成功と言っていいのだろう。ネガティブな書き方をしてしまったが、これはPerfumeの三人がヴィジュアルプロデュースに参加した結果生まれたと思われるプラスの部分が今のところ具体的には分からないからだ。そして、「レーザービーム」のPVは、現時点ではショートバージョンしか存在しないが、それでも「大人っぽくセクシーな感じ」という点において、これまでに無い前進をしている。前進している、それだけでも、期待するに十分な価値はあるはずだ。




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