Aerodynamik - 航空力学

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観覧記録 Richie Hawtin 「"One City" World Tour 2011 」@新木場ageHa




夏の終わりのこの夜、elevenでプレイする生けるハウスの伝説Chez Damierと迷ったけれど、ハウスとテクノを天秤に掛けて、結局ageHaRichie Hawtinを選択。


2:00から4時間のロングセット。Minusレーベルのカタログを中心にプレイ。展開が極端に少ないミニマル。シンプルな909のリズムと、重くうねるベースだけが延々と続く。10分に一回機械的に909のスネアかクラップが16分・32分で発生し、ブレイクが突っ込まれる。シンプルでスカスカで単調ともいえるし、システマチックで割り切った機能美ともいえる。かつての彼の代名詞だった303のアシッドは最早片鱗も見せない。全くドラッギーなところがなく、ひたすらアスリートのようにストイック。


淡々と続く単調かつハードでストイックなミニマルにやや物足りなさを感じ、脳内でヴォイスサンプリングをミックスしたりしてみるも、さすがに4時間も聴き続けられる音でもなく、週末という事で酷く混雑するメインフロアから出て、外のフードエリアでタコライスなどを食す。喫煙フロアには行きたくないし、プールも混雑している上にくそチャラくて、珍しく時間の潰し方に困る。


4:30位からプレイに若干変化が出てきて、ミニマルに疾走感が付加されてくる。いい感じの展開で、そこからは朝までぶっ通しで踊った。それにしても、この日のフロアのマルチカラーレーザーの使い方は異様に美しく、音よりもそちらに気を取られるほど。周りの若い女の子たちが皆やたらと携帯端末を取り出しては美しいレーザーの写真を撮りまくっていた。


6:30位でプレイ終了。何度かのアンコールに応えた後、フロアの照明が明るくなる。最後に粘って求めたおっさん達のアンコールに対し、その明るくなったフロアで、Plastikman「Spastik」にMory Kante「Yeke Yeke」を被せる大サービス。終始ストイックすぎるプレイで、フロアで「Spastik」を聴かずにこの日を終えることになるのかと完全に諦めていたので、最後のサービスに狂喜。プレイが終わった後も、卓の前に集まって記念撮影をする年齢層高めのクラバーたちを見て、「もう終わってんのにあいつら馬鹿じゃねーの?」と冷ややかな言葉を吐く大学生位の若者達。リッチーが常に時代の先駆者であり続けたが故に彼の作風の変化に翻弄された世代にしか分からない思い入れってあるよな、という。



@rhawtin
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AGEHA in full action! Another special night in Tokyo! Thank you to everyone for coming, for the presents of Sake... http://fb.me/Pgz3YeXV link
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Japanese hospitality never ceases to amaze me! An incredible visit to Shata Shuzo (Ishikawa pref) of Tengumai... http://fb.me/If90SZX2 link
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And while we're on the subject of Sake... how in the world am I going to get 18 bottles of Sake back to Berlin... http://fb.me/KiU3ruDy link


ちなみに、非常に熱心な日本酒マニアでも知られるリッチー、このツアーの後に石川の車多酒造へ行き、天狗舞とウニを楽しみ、大量の日本酒をベルリンに持ち帰った模様。Facebookがいい写真だらけ。







Arkives 1993-2010

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