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Aerodynamik - 航空力学

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2012年個人的ベストディスクを書いておく


2013年の1月ももうすぐ終わろうというタイミングでこのエントリを書くということは、昨年の夏から続く自分の精神的な余裕のなさを表しているという意味において、後から自分で見直して一通り聴き直すための記録エントリとしては寧ろ付加価値なんじゃないかと思った。ということで2012年個人的ベスト30+3枚、順位無し、名前昇順で。
今回は30枚のつもりが3枚オーバー。もっとあるけどキリがないのでここまで。



アーティスト タイトル レーベル  
Andrew Weatherall Masterpiece Ministry of Sound MASTERPIECE ( 直輸入盤 ・ 帯ライナー付 )


Ministry of Soundのミックスシリーズから。BPMを110〜120程度に落としつつ、彼のロングプレイを彷彿とさせる三枚組、ニューディスコからアシッドハウスまで、長年のキャリアを総括した感のあるミックス。バレアリックハウスやニューディスコ、色々な呼ばれ方をしてきたが、新しい呼び方の一つ「スローモーションハウス」というネーミングは結構気に入っている。



アーティスト タイトル レーベル  
Andy Stott Luxury Problems Modern Love Luxury Problems


持て囃され過ぎな気もするが、ここ数年のダブミニマルブームがBasic Channelの壁を乗り越える瞬間を観ているような気もしなくはない。


Andy Stott - Numb



アーティスト タイトル レーベル  
Delano Smith An Odessey Sushitech AN ODYSSEY


80年代、ディスコからハウスが生まれるまさにその過程を見てきたデトロイトのベテランDJがようやくアルバムをリリース。これがデトロイトテクノ/ハウスそのものよりも、デトロイトに影響を受けたイギリスの(かつての)「インテリジェントテクノ」に近い感触なのが非常に興味深い。



アーティスト タイトル レーベル  
Diiv Oshin CapturedTracks Oshin


初期New Orderを超爽やかにした青春インディーロックとクラウトロックサイケデリック感が出会った的なブルックリンのバンド。暑過ぎた夏に最高の一枚。


DIIV - How Long Have You Known?



アーティスト タイトル レーベル  
DJ Sneak Fabric 62 Fabric Fabric 62: DJ Sneak


ファットなシカゴハウス。エヴァーグリーン。



アーティスト タイトル レーベル  
Especia Dulce EP つばさレコーズ  


2008年にPerfumeがエレクトロ×ガールズポップスでブレイクスルーを成し遂げ、以降「アイドルが歌っているならどんなサウンドでもあり」という空気が醸成された。AKB帝国の天下の裏で、メタルやラップ、ガレージロックなど様々なアイドルが生まれていく中、一番ダサくて一番かっこいい、90年代初頭のバブルなアーバンディスコファンクやフュージョンサウンドを鳴らしたのが大阪のアイドルEspeciaだった。



アーティスト タイトル レーベル  
Graeme Park/Mike Pickering/Peter Hook Hacienda 30 New State Hacienda 30


ハシエンダも三十年。散々聴いてきた音なので新鮮でも何でもないが、初期のハウスやレイヴのプリミティヴさが、自分の世代にとってのパンク的な初期衝動の象徴なので、恐らく一生聴き続けることになるのだろう。



アーティスト タイトル レーベル  
Hercules & Love Affair DJ-Kicks 41 !K7 DJ-KICKS


ディスコでエレクトロでダンスダンス!という単純なダンスへの衝動が、再びEDMによってメジャーシーンを席巻しているが、ブロステップやダッチトランスのメジャーシーンでの盛り上がりが、かえってこのミックスのようなセカンドサマーオブラブリバイバルな享楽的ハウスサウンドを再びアンダーグラウンドへ追い込んでいるのは何とも皮肉な感じがする。



アーティスト タイトル レーベル  
Jonas Munk Pan El Paraiso Records Pan , from UK)


Emeraldsが解散した今、クラウトロックの精神の継承はデンマークのこの人に任せたい。



アーティスト タイトル レーベル  
Lindstrom Six Cups of Rebel Smalltown Supersound Six Cups of Rebel


ダンスフロアで機能するトラックという縛りを外して、スタジオ完結で自由に作った壮大な叙事詩的アルバム。プログレ臭いとも言う。速いペースでリリースされた次のアルバムはストイックなフロア向けアルバムに戻ったが、彼のような天才には、たまにはこういう才能を記録するためのリリースが必要だ。



アーティスト タイトル レーベル  
Lone Galaxy Garden R&S Galaxy Garden (RS1206CD)


90年代初期のハードコアテクノ/レイヴを牽引し、デトロイトテクノにも積極的に接近したものの、ロックシーンとダンスシーンを接続したビッグビートがブームになった頃にダンスシーンの表舞台から消えたベルギーのレーベル、R&S。2000年代後半に復活してゆるゆると過去のリマスタなどのリリースを始め、ダブステップで再びシーンの最前線に戻ってきた感がある。ダブステップの新しい方向性の一つ、デトロイトの影響を強く見せる、R&Sらしい素晴らしい作品。


Lone - New Colour



アーティスト タイトル レーベル  
Negicco Negicco2003〜2012 -BEST- T-Palette Records Negicco 2003~2012 -BEST-


新潟の越後屋に直接メールを送って通販を依頼して集めていた過去の素晴らしいシングル群が、遂に纏められてベスト盤としてリリースされた。新曲も2stepでダンスフロア讃歌という完璧な内容。ローカルアイドルの奇跡の結晶たる一枚。


Negicco / Party on the PLANET (LIVE)



アーティスト タイトル レーベル  
Perfume Spring of Life Universal J Spring of Life


新たな船出に相応しい一枚。



アーティスト タイトル レーベル  
RHYMEBERRY HEY!BROTHER エアリーズエンタテインメント HEY!BROTHER


Perfumeがブレイクした当時に「これまでずっとテレビに出られなかったから『ライブを中心に活動しています』と言っていました」とテレビで言っていた記憶がある。勿論ライブ現場には、CD音源やライブ動画を自宅で観るだけでは決して得られない膨大な情報量、大音量の音楽を耳ではなく身体全体で聴くという体験、その他諸々の文字化できない感動に溢れている。緊張の所為か、或いは意図的に抑えたのか、ライブで観るものとはかなりかけ離れてラップに堅さと大人しさすら感じるライムベリーのデビュートラック「HEY!BROTHER」とは別に、自己紹介的トラック「RHYMEBERRY IZ NO.1 」を敢えてライブ録音で収録したことは、ライブで大きく輝く彼女達にとって、CDで初めてライムベリーに触れたリスナーにその魅力を伝える素晴らしい素材であり武器だと思う。アッパーで楽しい現場のテンションを生々しく伝えるライブ録音。この曲をライブ録音にしようと判断したプロデュース陣の英断に感謝。



アーティスト タイトル レーベル  
Sad Souls Apeiron Plop Apeiron / アペイロン


美しい夢を見ながら死ぬための一枚。こんなにもドリーミーで天国でうたたね寝をしているような緩やかなサウンドは聴いたことが無い。ふと、自分はもう死んでいるんじゃないか、これは全て死後の夢なのではないかという気分になる位美しい、夢の中のアンビエント/Chillwave。脳が疲れている人にお勧め。


Sad Souls - Snow Dress



アーティスト タイトル レーベル  
Tim Hecker& Daniel Lopatin InstrumentalTourist Software Instrumental Tourist


Tim heckerとOneohtrix Point Neverのコラボ作品。冷たくストイックなエレクトロニックノイズと、抽象的な叙情性に満ちたノイズドローン、両者の美味しいとこ取りの傑作。


Tim Hecker & Daniel Lopatin - Uptown Psychedelia



アーティスト タイトル レーベル  
Todd Terje Its The Arps Smalltown Supersound ASIN:B006VKDEZQ:image:small


DJとして、リミックス/エディットのクリエイターとして、北欧からニューディスコサウンドを発信するTodd Terjeの自身名義によるダンス讃歌はSmalltown Supersoundからのリリース。Perfume「スパイス」のリリース時に、Lindstrom/Todd Terje/Prince Thomasの三人のリミックスをどれだけ夢想したことか。


Todd Terje - Inspector Norse



アーティスト タイトル レーベル  
tofubeats 水星 Jet Set 水星


2012年のネット発ユースカルチャーを代表する一作。


tofubeats - 水星 feat,オノマトペ大臣



アーティスト タイトル レーベル  
Tomato n' Pine PS4U Sony MusicRecords PS4U(初回生産限定盤)(DVD付)


ガールズポップスの歴史に名を刻む完璧な一枚を残して、トマパイは解散/散開した。これはCDよりも、「PS2U」、elevenの音響で聴いたサウンドが記憶に保存されている。大切な思い出だ。



アーティスト タイトル レーベル  
Trouble Books & Mark McGuire Trouble Books & Mark McGuire Wagon Trouble Books & Mark McGuire


2011年アナログ発売だけれど、CDのリリースは2012年ということで。EmeraldsのギタリストMark McGuireは、2010年にマニュエル・ゲッチング先生を更新するような陶酔のソロアルバムをリリースし、そこで大きなものを得たのだろう。ソロ活動やこのコラボ作品を残した後、Emeraldsを離れた。彼が在籍中にリリースされたEmeraldsの最新アルバムは、殆どシンセ担当Steve Hauschildtのソロアルバムのような趣となり、そして先日バンドが解散されるとの報がなされた。


Trouble Books & Mark McGuire - Floating Through Summer



アーティスト タイトル レーベル  
Various Artists Only 4 U: The Sound of Cajmere & Cajual Records Strut ONLY 4 U: THE SOUND OF CAJMERE & CAJUAL RECORDS 1992-2012


シカゴハウス第二世代の名門も20周年。Cajmere/Green VelvetDerrick Carter/Glenn Undergroundらによる流麗で美しいシカゴハウスの幸せな記録。



アーティスト タイトル レーベル  
アップアップガールズ(仮) アッパーカット! UP-Front Works アッパーカット!/夕立ち!スルー・ザ・レインボー


特定のアイドルに入れ込むときの感情というのは、結局そこに「物語」を見出す作業に他ならないのだなあと思った。ハロプロに憧れ、ハロプロエッグでデビューを夢見て歌い踊り続け、そして飼い殺しにされたあげくハロプロをクビになった少女達の復讐劇。「AKBよりも有名に、ももクロよりも激しく」と宣言した彼女達を見事に体現した、2012年のアイドルシーンにおける夏、灼熱を象徴する傑作。



アーティスト タイトル レーベル  
キャラメル☆リボン 恋のmusic ESSEアカデミー 恋のmusic / Shining Day


ウェルメイド、という言葉はこういう時に使うのだろうか。気持ちのいいメロディーと、伸びやかな歌声に彩られた、素敵なハウスミュージックとガールポップのミックス。



アーティスト タイトル レーベル  
コトリンゴ La memoire de mon bandwagon commmons La memoire de mon bandwagon


バークリー出身の才能の固まりが、こじんまりとした小さな宅録夢世界から、バンドサウンドを得て外向きの表現をモノにした、というのが前作。今作では、カバーアルバムを通して信頼関係を築き上げたバンドメンバーを手足のように使って、再び彼女の内的世界をバンドと共に描き出した意欲作。この序章に対する本編としてリリースされた最新アルバムは、消化するのに少し時間がかかりそうだ。



アーティスト タイトル レーベル  
(((さらうんど))) (((さらうんど))) BounDEE by SSNW (((さらうんど)))


Traks Boysとイルリメによるコラボユニット。スマートなシンセトラックと癖の強いヴォイスの絡み合いが新鮮。



アーティスト タイトル レーベル  
モーニング娘。 One・Two・Three UP-Front Works One・Two・Three/The 摩天楼ショー


積み上げられた膨大な資産に今更どこから手を付けていいのか分からずにいたが、このトラックを聴いて、改めてハロプロをちゃんと掘ろうと思いました。



アーティスト タイトル レーベル  
ももいろクローバーZ 僕等のセンチュリー King Records 僕等のセンチュリー


ローリー寺西改めROLLYが書いたクリスマスソング「僕等のセンチュリー」。ド派手で馬鹿馬鹿しくて、でも結局楽しくてかっこいいというグラム精神がそのまま「アイドルとクリスマスの馬鹿騒ぎ」に最高に合ってる奇跡的なコラボ。



アーティスト タイトル レーベル  
リトル☆ラビッツ 指差しスマイル! エアリーズエンタテインメント 指差しスマイル!


ライムベリーを観に行っていたついでに観て驚かされたusa☆usa少女倶楽部候補生のちびっ子ユニット。トラックは女の子テクノポップユニットであるエレクトリックリボンのasCa作なのだけれど、自身のガーリーなサウンドとはまた違って、「うる星やつら」サントラで誰もが聴いた事のあるだろうTPO/安西史孝辺りへのリスペクト感満載の80sドタバタテクノポップだったりする。ミキシングがちょっと今ライブで聴くにしてはバランスが悪いのが気になるが、この先アイドルとテクノポップ歌謡の遺伝子を引き継ぐ面白い存在になるかもしれない。



アーティスト タイトル レーベル  
私立恵比寿中学 仮契約のシンデレラ DefSTARRecords 仮契約のシンデレラ(初回生産限定盤A)


予備知識無しで聴いたら、前山田ワークスだと思うよね。


私立恵比寿中学 - 仮契約のシンデレラ(ショートバージョン)



アーティスト タイトル レーベル  
星野みちる い・じ・わ・る・ダーリン High Contrast い・じ・わ・る・ダーリン [7 inch Analog]


AKB48在籍時代からソングライティングを続けてきた星野みちるが、Michiru名義での活動を休止、本人名義で再起動。DJはせはじむとマイクロスター佐藤清喜のトラックメイクによる超ロマンティックなアーリー80sアナログテクノポップ歌謡。YEN Recordsからのリリースだったとしても全く遜色のない素晴らしいセンス。カップリングはマッドチェスターのCandy Flip「This Can Be Real」をカバー、こちらも超ロマンティックな仕上がり。リリース媒体は何と7インチシングルレコード(とその音源付きCD-R)。惜しむらくは星野みちる自身の中身の無さ過ぎる作詞だが、これは意図的な狙いなのかもしれない。AKB出身者にしては数寄者向け過ぎる方向性、仕掛け人は誰なのだろう。これは自分の中でのアイドル楽曲大賞2012の一位に挙げたい。早く次のリリースが聴きたい。


星野みちる - い・じ・わ・る・ダーリン



アーティスト タイトル レーベル  
東京女子流 東京女子流×Maltine Records REMIX DJMIX CD Switch Publishing SWITCH 特別編集号 ソーシャルカルチャーネ申1oo The Bible


ネットで集めたトラックメイカー達の手によるアイドル公式ダンスリミックス。これは2008年のPerfumeファン達が夢にまで見た光景だった。もっとも、2013年ともなると、そのアイドルリミックスが公式かイリーガルかということは割とどうでもいい時代になった。Soundcloudに新しいサウンドによるリミックスがアップロードされるのを日々追い続けるのは大変な労力を要するが。


東京女子流 × Maltine Records - Liar (RE:NDZ Remix)



アーティスト タイトル レーベル  
南波志帆 ”CHOICE” by 南波志帆 Billboard Records ”CHOICE” by 南波志帆


表現の幅を広げることに注力した新しいアルバムよりも、洋楽ヒット曲×唯一無二の特殊ヴォーカルの面白さ×凝りまくったアレンジを気軽に楽しめるこのアルバムの方をずっと聴いている。Spice GirlsWannabe」の斜め上アレンジのヤバさ、Tom Tom Club「Wordy Rappinghood」のサイダー声満喫し放題ラップ、フロア対応The Bangles「Manic Monday」、シューゲイザー「Can't Take My Eyes Off You」。南波志帆のサイダー声という最大の個性の下にこれらが一つの線の上に並ぶ快感。新しいアルバムは、コトリンゴのアルバム同様、咀嚼するのにもう少し時間がかかります。



アーティスト タイトル レーベル  
末光篤 feat. 斉藤由貴 恋を、した。e.p. Media Factory 恋を、した。e.p.


末光篤がヴォーカルに斉藤由貴を迎えて作った一枚。今の斉藤由貴の落ち着いてしっとりした声もいいが、白眉はやはり、86年当時の斉藤由貴ヴォーカルトラックに末光篤が音を付けた、「めぞん一刻」でお馴染みの超名曲「悲しみよこんにちは」のリモデル。本当に爽やかで素敵な曲なのは勿論、森雪之丞の詞の世界の圧倒的な力を再認識させられる。




オリジナル発売が2012年でないものなら、一連のMy Bloody Valentineリマスタ、それと、2006年に出たJulianna Barwickの自主制作盤「Sanguine」の1000枚限定再プレスを挙げます。