Aerodynamik - 航空力学

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観覧記録 ライムベリー/うどん兄弟 from ANNA☆S@赤坂GENKI劇場



テレビ埼玉「ウタ娘」と赤坂GENKIの連動企画らしい。北九州市の大型施設「あるあるCity」イメージガール「あるあるGirls」選抜イベントなどもやっているらしく、真冬だというのにあのステージに15人程の水着の女性が集まって、JPルーム所属の芸人サミットクラブ司会でバラエティっぽいことをやっていて、それ目当ての観客達と大いに盛り上がっていたようだが、正直その独特のノリが苦手でその時間に抜け出し、イベント途中で帰ってしまった。


ライムベリーは前週からメンバーカラーのパーカーに加えて新衣装となる黒パーカーを導入したらしく、その元ネタを現場のヘッズに聞いて思わず興奮しつつも笑ってしまった。プロデューサーのE ticket productionこと桑島氏と同じような音楽を聴いて育った同世代ならではの共感ポイントが見え隠れし、それらを拾っていくことも、自分にとってのライムベリーの魅力の一つなのだ。


学生の頃、ガリ痩せ文系メガネ面のくせに、オーバーサイズの「UR」ロゴ入りTシャツを着て、気持ちだけはハードコアな気分に浸っていた事を思い出し、何とも青臭く切ない気分になる。確かそのTシャツは着古して捨てたはずだけれど、と一応クローゼットを漁ってみたら、URロゴのTシャツやパーカーが出てきてしばし絶句。完全に存在を忘れていた。


UNDERGROUND RESISTANCE

UNDERGROUND RHYMEBERRY


88年〜90年代初頭、欧州でのレイヴカルチャーが大きなムーブメントとなり、シーン全体が、今で言う所のEDM的ないわゆる商業的な路線と、それに反発してよりハードコアに地下へ潜って行く路線との二つに分岐していく中で、デトロイトテクノからの返答という形でUnderground Resistanceは存在していた。よりハードに、よりアンダーグラウンドに。荒廃したデトロイトの街から発信される反体制のハードコア・マシンソウル。そして彼らのロゴTシャツはアンチメジャーの象徴だった。今聴き直しても比類なきハードコアだ。


Underground Resistance - Punisher

X-101 - Sonic Destroyer


  1. SUPERMCZTOKYO
  2. 世界中にアイラブユー
  3. R.O.D.
    • MC
  4. まず太鼓
  5. MAGIC PARTY


ライムベリーのT-Palette Recordsデビューシングルとなる二曲は、初披露から数回目のライブにして既に安定感を見せ、観客も声を上げるタイミングを掴んでいた。現場でこの空気を知ってから聴くCD音源がどんなものになるのか、期待と不安の両方が自分の中で肥大している。


ライムベリー - RHYME OR DIE!(Live 130113)


ライムベリー - 世界中にアイラブユー(Live 130116)





振付師西田一生氏のダンサー事務所「西田プロジェクト」のダンススクール生ユニット「ANNA☆S」のサイドプロジェクト「うどん兄弟」を実際に観るのは初めて。当然のように何故このユニット名なのかと疑問に思ったが聞くのを忘れてしまった。ANNA☆S本体とは違った色々と奇怪なサウンドとラップを展開しているが、アウトサイダー過ぎて聴くと不安になる点ではKGY40Jr.に近い。KGY40Jr.のプロデューサー皮茶パパの作るサウンドは、Der PlanやAndreas Dorauあたりのジャーマンニューウェーヴのキャッチーな不条理さゆえに「鎌ヶ谷のピロレーター」と勝手に呼んでいるのだけれど、うどん兄弟は下世話でファンキーでドープ、特にドラムマシンの音源とすかすかなリズム感がどこまでもチープなところがシカゴやNYゲットーの匂いがして何とも不安になる。ANNA☆Sメンバー自身が書く歌詞もその独自性に拍車をかけている。何を目指しているのか全く分からない不穏なトラックメイキングと、それに対比してパワフルで元気一杯のANNA☆Sメンバーのパフォーマンスも含めて、良くも悪くもインパクトは強烈だった。

  1. スタジオへ行こう! (うどん兄弟)
  2. 言うのはタダでしょ!(Dance Nuts')
  3. New Face (うどん兄弟)


スタジオへ行こう! / うどん兄弟 From ANNA☆S

NewFace / うどん兄弟 From ANNA☆S