Aerodynamik - 航空力学

はてなダイアリーからはてなブログへ移行中

観覧記録 ライムベリー/いずこねこ「joyful noise girls」@東京キネマ倶楽部



四ツ谷LIVE INN MAGIC時代からの戦友、ライムベリーといずこねこの2マンライブ。「joyful noise」というイベントタイトルはゴスペルのあれなのか、それともSun Raのドキュメンタリーのあれなのか。


先発はライムベリー。MCで遊園地での体験エピソードを一つづつ披露した後に、唐突に新曲「we did it」へ突入。ヒップハウスな四つ打ちのドライヴのみで突っ走り、完璧にMad Mike病なフルートメロが泣かせる、恐ろしくカッコいいフロアトラック。遊園地をテーマにスチャダラ並のスムースなラップは全体的に演劇チックな可愛らしい展開で、東京女子流「Liar」での山邊/庄司のキスシーンよろしくMC HIMEとMC YUKAによる「王子と姫」のキスシーン(MC MIRIにぶち壊される)があったり、DJ HIKARUがマイクを手にセンターに飛び出しソロのピュア過ぎるオペラ歌唱をブレイクに挿入するという驚きの展開も。オールドスクールなヒップホップテイストのライムベリーに歌メロは禁じ手かと思いきや、ブレイクでオペラ歌唱を突っ込むのは電気グルーヴ「お正月」リスペクトか、という位の同世代感。


DJ HIKARUをライブでどう生かすべきかというのは現場でよく上がる話題で、YouTubeなど見るとDJ HIKARUのキャラとビジュアルのインパクトは絶大なのだけれど、現場で観ているとどうしても視線は目の前で動いてる3MCだけを追ってしまうので(反射神経的な都合で)、DJ HIKARUをフィーチャーするパートを巧く細かく挟んで行く演出が大切よね。


そしてFunky Bureau「Clap Your Hands Together」をまるまる使ったライブの定番にして最もカッコいいリリックを誇る「SUPERMCZTOKYO」が「we did it」と共にシングルカットされることが発表された。この曲のサンプリングというかもろ使いの権利をよくクリアしたものだ。トラックもリリックも現場の上がり方も最高の曲だけれど、この辺の権利関係はもう複雑過ぎて絶対出せないと思ってた。ライムベリーのT-Palette Records参加が発表されて間もない頃の「T-Palette Records 感謝祭 2012」での、タワレコ嶺脇社長の「ライムベリーはサンプリング著作権的に難しい楽曲だが、その『大人の事情』を何とかしていくのが我々の役目であり、時間はかかると思うが全部当たっていく」というコメントがこういう形でまた一つ実現するとは。*1 しかも、ライムベリーシングルのリリースと同タイミングで、Funky Bureau/Love Machine/The Eastern Gang/Dr.Dragon & The Oriental Expressら日本から世界に発信したディスコクラシック4枚が紙ジャケ再発。いやあこれはタイミング的な物も含め水面下で相当なやり取りがあったんだろうな…。


さらにライムベリーの1stワンマンライブ「MAGIC PARTY」の詳細がようやく公開された。*2 08/11、渋谷WWW。スタッフに会場選びについて懇願陳情した甲斐があった。ダンスミュージックを最高に気持ちよく鳴らす本国電圧240Vで駆動するFUNKTION-ONE、そして鳴り響くライムベリーのキックアンドスネア。これを待ってた訳なんでしょ!


フロア全体を巻き込むパーティトラックつるべ打ちでロックザパーティー、「Ich liebe dich」でしんみりピュアに、キラートラックも振り幅も更に充実したセットリスト。ラップのスキル、煽りのスキルも成長が目に見えて伝わってくる。YouTube公式に上がっている初披露動画群とは桁違いのステージングの完成度。「Magic Party」では「にゃーにゃ」パートからいずこねこ茉里がステージに登場、ダンスパートを5人で決めて最高の盛り上がり。





新譜情報の解禁と同時に公開された新しいアー写ではハドソンジョイスティック、スーパーファミコンコントローラ、ドリームキャストアーケードスティック、HAL研究所ジョイボールというレトロゲーのコントローラが泣かせる。「スターソルジャー」やるならアスキースティックに限るけどな!





缶バッジ新作は映画「タクシードライバー」の大統領選「We Are the People」のあれと、シャカゾンビのあれ。

  1. RHYMEBERRY Iz No.1 (Remix)
    • MC
  2. SUPERMCZTOKYO
  3. HEY!BROTHER
  4. WJ (rmx)
    • MC 遊園地エピソード
  5. we did it(新曲)
  6. 世界中にアイラブユー
  7. Ich liebe dich (3MC)
    • MC
  8. Magic Party
    • EN
  9. we did it


ライムベリー - SUPERMCZTOKYO(Live 120422)

ライムベリー - 世界中にアイラブユー(PV)


The Eastern Gang - Magic Eyes

Love Machine - Desperately

Dr.Dragon & The Oriental Express - The Hustle Jet




そして、いずこねこ。50分11曲、MC無し、持ち歌全部を発表順にノンストップで繋ぐ強引なライブ。宅録プログレのようなストレンジな曲をソロの存在感でねじ伏せてオタを踊らせる迫力。キネマ下手の一段高いステージに水を置き、間奏パートの度に駆け上がって給水。ノンストップライブはアクセントとしてとても有効な手段だけれど、体力勝負はともすると悲壮感とぎりぎりの所もあって、そこを回避する給水手段自体をも見せ場として使うアイディアは斬新だった。


いずこねこのファンも統率の取れた一体感が高い一方で新参への間口も広く有ろうとしていて、いわゆる「いずこMIX」の際に、口上が書かれたボードを後ろのファンに向けて掲げるというのは粋な振る舞い。


いずこねこの東京初ライブ(「トキメキ★Jr.ハイスクール」20120107@MOGRA 秋葉原)ではライムベリーTシャツを着た人達が盛り上げてくれ、その後も東京で広めてくれたので、今のいずこねこがあるのはライムベリーファンのお陰、と茉里が振り返れば、今度は大阪で2マンやりたいねと返すライムベリー。いい関係性。

  1. Jupiter Girl
  2. Rainy Irony
  3. Nostalgie El
  4. White Clock
  5. Fake Town
  6. Hair Cat Dance
  7. Last Cat Factory
  8. Straight
  9. Motel
  10. End
  11. e.c.i.n
    • EN
  12. Nostalgie El


いずこねこ サンプルメドレー

いずこねこ サンプルメドレー2




SUPERMCZTOKYO(初回限定盤)

SUPERMCZTOKYO(初回限定盤)

Amazon
ASIN:B00DGXT1C6:detail
ASIN:B00AJMYANC:detail
ASIN:B00D0URO4W:detail
ASIN:B00D0URNSO:detail
ASIN:B00D0URO60:detail
ASIN:B00D0UROF6:detail
ASIN:B000ECY5O6:detail