Aerodynamik - 航空力学

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例の欠勤した人は、少し休んだ後一時は会社に来たものの、ほとんど自分を失ってしまっており、ここに書けないような奇行を繰り返す状態になってしまった。
作業の継続はもちろん不可能、契約を解除し休んでもらうことにした。


なぜ同じチームにいながらここまで症状が悪化するまで気付けなかったのか。
確かにもともと要領のいい人ではなかったから、作業量はある程度調整していたし、(SEレベルでみて)過度な残業や休日出勤も強要しなかった。仕事上で普通の人以上に辛い思いをさせたとは自分では思っていない。
でもこういう結果を招いたのは自分の責任じゃないかと思うと、吐き気が止まらなくなる。


そんな弱い自分に「泣いていいんだよ」と言ってくれた人がいた。
その夜、自分は泣いた。怖くて逃げ出したかった。
でもすっきりするまで泣こうと思ったが、会社としての責任とプロジェクトの進捗を気にしているもう一人の自分がいて、泣ききれなかった。



彼女にまで女々しく泣きついたら、
「泣いたところで、リーダーの立場は変わらない。
こんなときこそ、下手な同情に溺れて自分まで駄目になってしまってはいけない」、そう一喝された。
リーダーとして、使えないメンバーは容赦なく切り捨て、早急に予算内で許す限りのスキルを持った代替要員をかき集め、作業計画を練り直し、新規参入者を教育し、再びもとの開発スケジュールに乗せなければならない。
泣き言を言っている場合ではない。




弱い自分を受け止めてくれた人、強くあるべき自分を指摘してくれた人、二人に助けられた。
こんな風に自分を見てくれる人がいる、なんて自分は幸せ者なんだろうと思った。




そういえば、辞めてもらった人から、「休日に何もすることがない、30近くなっても彼氏ができないので焦っている」と何度も言われ、その人のために合コンを開いた事があった。
残念ながら、その合コンではその人でない他の人がカップル成立してしまったが、もしあの時に彼女と気が会う人がいたら、きっと彼女の心の支えになってくれだだろう、そしてこんな事態には至らなかったんじゃないか、などと勝手に思ってみた。