Aerodynamik - 航空力学

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今年のPerfumeファンサーヴィス戦略について考える

http://www.amuse.co.jp/perfume/news/index.php?catid=14&blogid=8
http://natalie.mu/news/show/id/13232

Perfumeからのバレンタインプレゼント☆


Perfume/チョコレイト・ディスコ」の着うた(R)、着うたフル(R)、着ムービーのいずれかをレコチョクにて2/12(木)〜2/14(土)の期間にご購入された方全員に「オリジナル待ち受けフラッシュ」をプレゼント!!
この「オリジナル待ち受けフラッシュ」は、今回が初出しの写真に、メンバーからの直筆メッセージ入り!!

ここ2年、バレンタインに合わせて「ファンサーヴィス」と銘打つリリースを行ってきたPerfumeだが、今年は上記のようなキャンペーンのみとなる。
自分は着うたを聴く/購入する習慣が無い、そもそも携帯電話で音楽を聴くことが無いので、実質的には待受フラッシュを購入するということになるだろう。


待受フラッシュ「ごとき」のために、ファンはこぞって携帯電話では聴きもしない既存曲の着うたをダウンロードし、結果的にバレンタインシーズンの着うたダウンロードランキングにて「チョコレイト・ディスコ」が上位にランクインし、晴れて同曲はバレンタインの定番曲となるという、徳間側のみにおいしい企画である。
チョコレイト・ディスコ」がバレンタインの定番曲になって欲しいのは山々だ。だがしかし、今回のキャンペーンには、そもそもの「ファン・サーヴィス」的な心はいささかも感じられない。


この企画自体、PerfumeのCDの主な購入層と、着うたを好んで利用する世代でのミスマッチを感じる。着うたのダウンロードランキングは、今やCD売り上げランキングと同じような影響力を持つがゆえに、事務所としてはそちらの層にもPerfumeを売り込んで行きたいというのも十分分かるのだが。
また、国生さゆりバレンタイン・キッス」は2007年、2008年に本人によりリメイクされ、CDもリリースされたが、今年はその企画も行われていないようだ。それを考えると、「既存曲の再利用」において、今回のような形態での盛り上げ方が、リスクを負わず、尚且つ最も投資額が少なくて済む戦略、というのが最も大きい理由なのだろう。




「ファン・サーヴィス」とはなんだろう。
このPerfumeファンにとって特別な言葉に対し、ファンが抱く思いはそれぞれだろうが、少なくとも求められているのは、新商品リリース、あるいはPerfumeと会えるライブ/イベントであろう。


自分の興味のレベルでいえば、来月にリリースを控えるこのタイミングで新曲が出せない、ライブは代々木体育館まで行わないのであれば、ずばり、リミックス盤を出して欲しかった。
チョコレイト・ディスコ+同曲リミックス数曲」という形での期間限定盤のCDリリースこそが、最も嬉しいファンサーヴィスであっただろう。CDをリリースするだけの投資ができないのであれば、せめて配信限定でもかまわない。(そこでまたmoraやiTunes Storeではなく着うた限定だと困る。着うたのダウンロードランキングが大きな意味を持つのは分かるのだが。)




Perfumeという、今や巨大なものとなってしまった一大プロジェクトをビジネス的にうまく回して行くのは非常に難しいことだというのは十分理解できる。しかし、事務所・レコード会社とファンの距離はあまりにも遠く離れてしまった、そんな風に最近感じざるを得ないのだ。
読んでからずっと気になっている一文がある。古参の夢と一蹴できない強烈な印象で、ファンとアイドルの距離を考えさせるこの一文を引用させていただく。

http://d.hatena.ne.jp/pizzaplz/20081112#1226475283


次は代々木体育館2daysだそうですが恵比寿リキッドルーム25daysとかに変えてもらう事は不可能でしょうか。収容人数的には多分一緒です。


参考:去年の記事

Perfume国生さゆりを超えて新たなバレンタインの定番となりうるのか?
http://d.hatena.ne.jp/aerodynamik/20071103/p2


ASIN:B000Y3JGJO:detail