Aerodynamik - 航空力学

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中田ヤスタカの10のルール@TBS「私の10のルール」 090908

http://www.tbs.co.jp/program/my_10rules.html


TBS「私の10のルール」、今回は中田ヤスタカ
その人の拘りが分かる番組。全力で発言を書き起こした。



1. 曲のストックは作らない

その時面白そうなことをやろうと思うと、そのタイミングでまた一から作る方が楽しい
たとえば自分の趣味が全く変わらなくても、世の中が変わればその分だけ変わるし、世の中が全く変わらない、そんな事はないと思うんですけど、変わらなかった場合でも、自分が変われば変わるじゃないですか。いろんな要素があって、好きなものとか今やりたいものっていうのは変わるので。やっぱり一から作りたいんですよね。

過去の曲にこだわりがない、ということにも繋がる発言。
Perfumeのあの曲とかあの曲とか、レコード会社の都合でもない限りはもうリリースはされないだろう。



2. レンタルはしない

プライベートスタジオっていうか、個人的に手の届く範囲の環境で作る。ここで出来ない事はあまりしていないみたいな感じですかね。


レンタルって便利なんですけど、精神的に不自由じゃないですか。これは自分のものではなくて、いつか返さなきゃいけないって思っている物を使ったりとか、それを使って何かしたりとか。商業スタジオで、一日借りちゃったりすると、凄いでかいところだと何十万とかかかったりするじゃないですか。それを出してるのも自分じゃないし。それを借りてもらって曲を作るんだから、その時間内にそれなりの成果っていうか仕上げないといけないし、気分じゃないから今日はやめておこうと言えるような立場でもないし。だから、借りない。
それよりも、例え劣ってた環境だとしても、僕にとっては自分の物っていう所が上な気がするんですよね。重要視する部分で言ったら、使わないって事も選べる。
自分が所有できる範囲で頑張りたいっていうのもあるんですよ。


DVDとかも、その後観ないかもしれないけど、出来れば買いたいっていうか。あと作ってる人も、借りてああだこうだ言われるよりも、買ってああだこうだ言われたほうが納得いくじゃん、みたいな。

これはDTMをやる人ならみな共感するところだろう。



3. なるべく一人で全部やる

作曲と作詞とアレンジとレコーディングエンジニアっていうのを、同じ人が、自分がやってるじゃないですか。裏方として、ちゃんと全部を把握したいっていうんですか。世の中に出た時に、この曲いいねって言われても、悪いねって言われても、その方が納得いくっていうか。
音に関しては、「俺別にそこの要素好きじゃねえし」っていう部分があっちゃいけないと思っているので、全部自分で監督したいっていうか、そういう部分はすごいあるんですよ。

自分でやる事へのこだわり。
マスタリングくらいは外部でも、と思ったけれど、自分の持っている理想の音に近づける為なら何が何でも自分でやりたい、というのはとても共感する。



4. クラブではビール

俺あんまり人と話すのが好きじゃないんですよ。好きじゃないっていうか苦手なんですよ。めちゃめちゃ真面目に話そうとすると、めちゃめちゃ真面目に話をしちゃうんですよ。だから、あまり真面目な話をしなくてもいいように、お酒を飲んでる感じなんですよ。飲まないと楽しくしゃべれない。人見知りなんですよ。足らないトーク力を補うツールみたいな。

クラブでのヤスタカは常に全力で酔っ払っている映像しかなかったけれども、その理由が明らかに。
彼がこういう部分を見せるのはなかなか無い事では。
いつももごもご喋っているけれども、彼はとても饒舌に自分を表現しているなあと思って見ている。



5. 携帯の着信音は無音

人から電話がかかってきたタイミングとかで音楽を聴きたくないっていうか。それは自分が聴きたいタイミングでならない音楽なんで、やっぱり音楽は自分の思ったタイミングで聴きたい。選べないですね。待ち受け画面に関してもそうだし、真っ黒なんですけど。ずっとです。持ち始めてから。

とても共感した。自分もこれが嫌で常にマナーモードにしてある。



6. 移動中は音楽を聴かない

聴いた事がないですね。移動中、新幹線とかでは。


音楽をとりあえずつけながら、ご飯食べたりとか、つけながら掃除したりとか、多分みんなしてると思うんですけど。音楽のながら聴きをしないんですよ。逆に、何かしながら音楽を聴こうと思っても、音楽に集中しちゃってもう一個の方は止まっちゃうんで。音楽が、聴くものっていうよりかは作るものっていう方が僕の中ではスタンダードなものなので。スピーカーが二つあることが前提で作られている曲なので、右と左にちゃんとスピーカーがあって、どういう曲かなっていうのが細かいところが結構気になったりするんで。


その場所の音を聴いてないと、不自然じゃないですか。場所が違うと鳴ってる音も違うんで、それ聴いてる方が楽しいです。

「その場所の音を聴いてないと不自然」って、iPodが普及した現在に忘れがちな感覚だよなあ。



7. 薬はギリギリまで飲まない

薬嫌いなんですよ。病院も動けなくなるまで行かないタイプ。飲まずして大丈夫っていう状況が大丈夫なうちは、飲まない方がいいかなって思ってるんで、今もう飲むと、飲まなきゃいけなくなったときに飲むものなくなっちゃうじゃんって思って。
普通に風邪とか引いてても、別に自分が歌うわけでもないし、そんなに支障がないんですよ。

琉球酒豪伝説」以外のサプリは飲まないとのこと。



8. 仕事の前に食事を決める

食べるの趣味なんですよ。仕事とかしてても、レコーディング中でも、何食べようかなって思いながらやってるんで。決めてからやったりするよね。今日はあそこ行こうって、終わったら。時間帯によって、開いてる店も違うので、終わる時間帯によって大体行く店も決まってるみたいな感じで。

電池を食っていると言われた男は生肉が好き。
食べる楽しみって人の本質に関わる部分だと思う。自分も若い頃はサプリだけで生きられないかなあなんて思っていたけど、結婚してから、おいしいものを食べることの価値がようやく見えてきた。



9. 未来のプロに刺激を受ける

学生のファッションショーにて。

みんな仕事で服を作ってるわけじゃない、でも好きで作ってるっていうのを見るのが、結構刺激になるんですよね。仕組みとかを色々知って、こうやらなきゃいけないとか、やってもいないのに多分こうなるからやめておこうみたいなのが、仕事レベルでやっていると結構増えてくると思うんですよ。そういうところがない物を見れるっていうんですかね。
これ作ったら儲かるとか、これ作ったらウケるとか、そういうの考えて作るんじゃなくて、好きの塊じゃないですか。僕も初め曲作り始めたときは、「曲作るからお金頂戴」って始めたわけじゃなくて、作るのが楽しくて。自分が今好きなものですって言えるものを作ろうと思ってるんで、その気持ちを忘れないですむっていうか。めちゃめちゃ楽しそうじゃないですかみんな。すごく刺激になりますね。

こういう刺激が欲しくて、自分も若いネットレーベルのパーティーに足を運んだりする。



10. 自分が聴きたい音楽を作る

作っている時が一番楽しいですね。完成したものを「どうだ」って人前で披露するよりも、作ってる時に「これ人が聴いたらどういう顔するかな」みたいなこと考えてる時が一番興奮してるんで。だから作ってる時のほうが楽しいです。


すごい好きだなって思ったアーティストがいたとしても、ライブ行った時三曲目くらいでもう飽きるんです。「ああ凄い」って思った瞬間に、もう頭の中は作曲したくなってるんで


音楽って無駄遣いって思ってるんですけど。無駄じゃないですか。お腹空くし、聴いてても。眠いのは眠いし、なんか変わるわけじゃないですけれど。


凄い曲が作れるかもしれないって思う時があるんですよ。生活してて。凄いいい曲そろそろ作れる気がするって思い続けてもう10何年も曲作ってるみたいな感じですね。その繰り返しで。


正直自分的にはそんなに売れる音楽じゃないと思うんです。だから、自分で言っちゃうのもなんですけど、そんなに売れていい音楽じゃないと思うし、売れすぎてると思うんですよね。人がいいと思ってくれても、自分がそれを好きじゃなかったら意味なんか無いと思っているので。まずは、自分が聴きたい音楽を作るところが原点で、自分が聴きたい音楽をどうやったらみんなが聴きたい音楽に思ってくれるかってことをやろうかなって思って

自分の作りたい曲がマスで売れるものではないことを分かっていて、それでも我を通そうとするのは誰でもやること。どうやったらそれをマスが聴いてくれるかを考える、というところまでが重要で、そこが木の子先生をしてヤスタカがアーティストというよりもビジネスマンと言わしめる部分なのだろう。



以上で10項目。

−ふと不安になる事はないですか?


かっこいいかなって。これ本当にかっこいいかなってことですよね。いつもですよねそれ。大体なんか半分半分です。不安と自信がどっちも同じくらいの量ある感じで、多ければ多いほどいい。


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