観覧記録 Gate Night@三軒茶屋Orbit
- 091205 Gate Night@三軒茶屋Orbit
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- Riow Arai
- nonSectRadicals
- Tofubeats
- いぬ/日本編集音楽協会
- 羅生門(macharr × mag6 × 文字8フレッシュ!)
17年ぶりに行われた、ゲートミュージックの祭典。
80年代の日本のテクノ/ヒップホップを掘っていく中でその名を目にするであろうリミックスチーム「The JG's」「M.I.D.」のメンバーが結成したnonSectRadicalsのライブが見れるとあって、amUのライブ打ち上げから直行した。
ゲートミュージックとは、音素材をノイズゲートを通して切り刻んだ音楽のこと。聴いてもらえばなんとなく伝わるだろうか。
ベテランRiow AraiがヒップホップやR&Bの名曲を偏執的なまでに切り刻む。あまりにエディットの切れ味が良すぎて、普段の数倍のテンポで体が音を拾うので、あっという間に踊る足の関節に疲れと痛みが。
nonSectRadicalsはニコニコ動画などにも公開しているユーモア溢れるエディット作品の数々を披露。次々と繰り出される高速エディットに、場の時間軸と空間軸がぐんにゃりと歪んでいくような感覚さえ覚える。
個人的に一番好きなのはこの作品だ。
Tofubeatsも、偉大なる先人達に負けじと、和ソウルからアニソンやアイドル楽曲など、元ネタの文脈に囚われない若い世代ならではの独特の選曲センスをもって、アッパーなエディットを繰り出す。
元The JG'sの「いぬ」による、アニソンエディット「dameMixx」*1でフロアは沸騰する。もともとアニソン自体が強烈な躁の塊なので、これだけ高速にエディットされると、もう狂騒すぎて体力を一気に奪われ、踊りたいけどごめんなさい、少し休憩。
しかし今回が初披露のユニット羅生門、渋めでタイトな選曲で、Nitzer Ebbなどをエディット。結局座っていられず最後まで踊り明かした。
このイベントに興奮したのはエディット音の凄さだけではない。
イベントはUstreamを使ってネット配信され*2、さらにTwitterでは「#gatenight」のハッシュタグ*3により実況中継の共有が行われた。
ダンスフロアで踊るもの達がiPhoneを片手に熱狂をTwitterにポストする一方で、在宅でUstreamを視聴するエディット好きたちもその興奮を同様にポストしてゆく。
そして、そのハッシュタグ抽出タイムラインはVJによって会場に投影され、踊るもの達が皆その興奮を目にし共有するという、全く新しい感動があった。
さらに、DJが今かけている曲名をリアルタイムにDJブースからTwitterにポストし、VJはそのポストから曲名を拾ってYoutubeやニコニコ動画を検索、その曲の動画を流すという斬新なシンクロも行われた。
正にTwitterの新しい使われ方を見た現場でもあった。