Aerodynamik - 航空力学

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観覧記録 Ian O'brien@渋谷Microcosmos


  • 100227 「2010: An Inner Space Odyssey」@Microcosmos
    • Ian O'brien
    • Takamori K.
    • KOJIRO a.k.a. MELT


記事を書こうか迷ったけれど、日記として書いておくことにした。


西麻布yellow改めelevenでLos HermanosIcan、これに行こうか散々迷ったのだけれど、おそらくフロアで身動きも取れないほど混雑するだろうと思い、小箱のIan O'brienを選んだ。Ian O'brienは大好きなのだが観るのはこれが初めて。興奮しながら行ったMicrocosmosは、クラブではなく小さなフロアを備えたラウンジスペースといった感じで、内装も相当に洒落た作り。昼はカフェとして営業しているので、テーブルと椅子が沢山あり、客は踊るというよりもほとんど皆座って話しこんでいる。音はあまり上質なものではなかった。


どういうわけか客の8割が若い女の子。確かにお洒落なラウンジなので女の子にも来易い箱とはいえ、都内のデトロイトオタが皆elevenに行っているとしても、さすがにこんな状況は珍しいので、まさかDaishi Danceのパーティーと間違えたのかなと不安になる。残りの2割の妙にチャラい男達も、フロアで踊らずにひたすら女の子に声をかけている。あとで女の子の一人に事情を聞いてみたら、客のほぼ全員が知り合い同士で、DJの友達としてゲストで来ているという。ああ、これ身内のナンパイベントだったのか。地雷を踏んだ、でもIanなら、Ianならきっと何とかしてくれる、とその時間を待つ。


そして、26時にブースに入ったIan O'brien。それは、これまでみたDJの中でも、最悪のプレイだった。
頭を抱えてファックファックと繰り返し、何度も中指を立てて何かを愚痴って、まるでDJをやろうとしない。曲をかけても繋ごうともせず最後までかけきってそのまま放置したり、たまに繋いでもピッチも合わせず、結局途中で放り出しブースから出てビールをあおり始め、様子を聞きに行ったオーガナイザーを殴った。


もうフロアには誰もいない。何が起こったのかもよく分からない。DJできないのなら、せめて理由くらい伝えて欲しかったが、オーガナイザーも何も伝えない。客もIan O'brienが目当てではないのだろう。皆ラウンジでナンパにいそしんでいる。


たまたまIanと一緒に客として来ていたClaude Young(オーガナイザーは確かにそう言った)が急遽代理で少しだけブースに入ってくれたのだが、もちろん準備もなにも出来ていないのでぐだぐだで、まるで踊れる状況ではない。


もう帰ろうかと思ったが、始発までは大分時間がある。しばらくして、まだブースの横でビールをあおっているIanに、ファンとして聴きにきたのだがどうしたのか、せめて理由だけでも聞いてみようかと近づいたら、自分の着ているTシャツのネコのプリントが気に入らないと言っていきなりTシャツにビールをかけられた。もう呆然とするしかない。


あまりにショックだったので、オーガナイザーに何が起こっているのかを聞いてみると、Ianは話そうとしないが、直前に彼女に振られ、飲んだくれて大遅刻し、ろくに機材のセッティングもせず、そしてプレイはあの状況だという。うーん、なんと言ったらいいか・・・。同情すべきなのだろうか・・・。まあプロとはいえ人間だから、プレイできない状況もあるのかもしれないが、あまりに残念だった。


コズミックなハウスやデトロイトクラシックを聴かせるオプティミスティックなプレイを期待して足を運んだのだが、これならelevenに行けばよかった。あまりに運が悪すぎた。