観覧記録 南波志帆「ごめんね、私。」リリイベ@HMV渋谷
Cymbalsの矢野博康プロデュース、土岐麻子、ラヴ・タンバリンズ宮川弾、ノーナ・リーヴス奥田健介、コトリンゴ、キリンジ堀込高樹、おおはた雄一、堂島孝平と、今回も錚々たるポップス職人を制作陣に迎え、PVは児玉裕一が監督。満を持してリリースされた、ポニーキャニオンからのメジャーデビューとなる「ごめんね、私。」。17歳の女の子のメジャーデビュー作にしては、ちょっと作り込みが凝り過ぎていて、前作「君に届くかな、私。」の奇跡的なフレッシュ&キャッチーさの前にはやや霞むような気もするが、まあそれでもこの作家陣のベクトルは維持していって欲しいと思う。
HMV渋谷2Fのイベントスペースには、あきらかに彼女の同級生の友人と見られる可愛らしい十人弱の女の子達の姿も見える。最終的にはトータルで60人ほどの集客だったろうか。職人ポップスリスナーよりも、ガールズポップスにおいては遥かに耳が早くアンテナの高いアイドルポップファンが集まっている感がある。
ステージは、最近の定番である、ドラム(ノーナ・リーヴス小松シゲル)/キーボード(Sunny)、PCマニピュレーター兼ギターの3人がバックに。白いMacBookからトラックを出しで、生音を重ねるスタイル。
南波志帆登場。アストロホールと同じだったか、白黒ボーダーカットソーに黒のロング丈ジレ、白のシフォンスカート、茶色のグラディエーターサンダル。そしてトレードマークの、左上で纏めた重めのポニーテール。サイドテーブルに水と、お気に入りの白のオタマトーンが飾りとして置いてある。
- スローモーション
- 会いたい、会いたくない
- MC
- 不思議なミラー
- 楽園にて
- MC
- ごめんね、私。
今日も、その声もその空気も、透明で瑞々しい。一年前、マイクスタンドの前で人形の様に歌っていた彼女。今回は手にマイクを持って、多少の身体表現も行いつつ、彼女自身のリズムを取るようになっていた。これが成長か。
1年位前、前作リリース時に同じこの場所でミニライブがあったのだが「その時来てくださった方いらっしゃいますか?」。自分も含めパラパラと手が挙がるが、「う〜ん、微妙・・・(笑)。でも他の方は新しく聴いてくださった方ですよね。とても嬉しいです。ここにいる方はみんなCDを買ってくださったんですよね。その節は有難うございます。」と。相変わらず今時の17歳とは思えない不思議な言葉遣いで笑いを誘う。トークの間にも、醸し出すオーラがアイドルのそれ以上に可愛らしく、客は皆でれでれ状態。
インストアライブなので仕方が無いが、若干スネアが大き過ぎて声に被ってしまい、ヴォーカルが引っ込んだ形になってしまっていた。早く8月のワンマンのライブハウス音響でこの声を聴きたい。
PV監督は児玉裕一。