観覧記録 さくら学院 1stアルバム発売記念ミニライブ@新宿タワレコ
http://www.barks.jp/news/?id=1000069601
「成長期限定アイドルユニット」というロリコン狙いの酷いコピーが付けられた、Amuseの送り出すプロジェクト「さくら学院」のインストアライブに足を運んだ。
「さくら学院」は、「さくら学院」本体の活動の他に、内部に幾つかのサークルがあり、クッキング部、バトン部、新聞部などが内部ユニットとして機能している。そのバトン部のユニットTwinklestarsの楽曲は、Cymbalsの沖井礼ニが全面プロデュースを手掛け、まさに初期Cymbalsサウンドを堪能できる素晴らしいもので、一度それをライブで聴いてみたいと思いイベントに足を運んだのだが、その日披露されたのは、クッキング部、重音部、帰宅部によるパフォーマンスだけであった。(バトン部 Twinklestarsの記事はこちら*1)
Amuseのユニットということで、Amuse所属のニッポン放送看板アナウンサー荘口彰久が司会として登場。プロの話術で上手く場を運ぶ。
白いコックの衣装にコック帽のクッキング部は、アニソン・声優楽曲等を手掛ける松本タカヒロ編曲の、ファニーなチップチューン風味のテクノポップを披露。振付はMIKIKO先生のため、Perfumeで見覚えのあるようなポーズ満載。
続いて一転して黒のブラウスにコサージュ、ゴスっぽい衣装を纏った重音部は、ニコニコ動画で人気のホワホワPプロデュースの、ゴリゴリのメタルギターが鳴り響く中で少女のアニソン系ラップが走るという、かなりハードコアな面白楽曲。ブレイクでは膝を抱えて座ったりと、これまたMIKIKO先生節も冴える。小さな女の子と最前オタがヘッドバンギングをする画は謎の感動を覚えた。
画力対決コーナーを挟んで、最後の帰宅部は、パンダ柄の入ったパジャマのような衣装に、パンダのスリッパ。これであの平和な時代の歌謡曲「すずめの兄弟」をカバーするというのだからアコースティックアレンジかと思いきや、これまたアニソン風のアッパーで派手なエレクトロアレンジ。「チュンチュン」というスズメの鳴き声ではコール&レスポンスが発生。
- クッキング部 ミニパティ / プリンセス☆アラモード
- 重音部 BABYMETAL / ド・キ・ド・キ☆モーニング
- MC (画力対決 テーマ:アインシュタイン)
- 帰宅部 sleepiece / めだかの兄弟
- MC
Amuseが手掛けるユニットだからか、握手会などは無し。抽選でチェキ撮影や、画力対決で書いた画を観客にプレゼントして終了。残念ながらロリコンの美学を解するレベルは自分にはないので、個々の演者にはそんなに興味が持てなかったが、MIKIKO先生の指導の元で、全員が非常にかっちりとしたダンスをモノにしているという印象だった。これだけのクオリティをローティーンでこなすというのは本当に大変なトレーニングを積んでいるのだろう。バトン部 Twinklestarsが沖井礼ニプロデュースで新曲を出したらまたチェックしたいと思う。
観覧記録 Saori@destiny ワンマンLIVE in Glad 「Domestic domain」@渋谷Glad
- 110501 「Saori@destiny ワンマンLIVE in Glad『Domestic domain』」@渋谷Glad
待望の新作アルバム発売がアナウンスされ、そのアルバムタイトルがイベントタイトルに冠されたということで、これまでの「World Wild 2010」スタイルでのライブは今回が最後の見納めであり、また新曲も披露されるのではないかということで、足を運んだ。
Saori@destiny BACK UP PARTY 限定LIVE Vol.5
どうせ会場レンタルは一日単位なのだから、ライブ前の早い時間に、熱心なオタ向けにちょっとした昔の楽曲中心のライブと、物販タイムを設ける。これはまさに物販で金を稼ぐ現場系アイドルにとっては一種の錬金術のようなものだ。
BUPにしては多分多目の40人弱位の人がいただろうか。毎回過去の衣装を着て登場という、熱心なファンにはありがたい企画も、早くもネタ切れ、今日は路上時代などに来ていた制服スタイル、白のブラウスに赤いリボンネクタイ、チェックのスカート。「一年ぶりに着たらきつくなっていた。コスプレ感も凄い」と笑うが、確かにいくら年齢不詳のSaoriでも制服はそろそろ限界か。
- 出囃子:Re:revolution
- ブリーズ・ブリーズ・ブリージング
- ロスト
- MC
- ヒカリ・シンドローム
- プリズム
- 0の魔法とヒステリックスナイパー
- Our Telepathy
- Destiny's War
- レコライド / ステンレス・スターライト
- レコライド / Baseball Murder
- I Can't
連休中は何をしていたかという話で、バックキーボードのみずっちが「浅草へ行った」と答え、「そこは修学旅行で行くところでしょ」とSaoriが笑ったので微妙な空気に。一応彼女は出身地を公表していない(ファンはほとんど知っているのだが)。「高校の修学旅行は北海道でスキー合宿」と言った軽いトークを挟んで、1stアルバムとそれより前の楽曲を中心に披露。昔のポップな曲もまた名曲が多いなあと感慨にふけったりする。
ゲストにはレコライド。当初は佐々木喫茶氏だけに声が掛かっていたらしく、トークでもするものと何の準備もしていなかったらしいのだが、Saoriが自身のブログに「レコライドさんがゲストです」と書いてしまったため、慌ててレコライドの他のメンバーに連絡をして当日呼び出し、演奏を披露する羽目になったのだという。演奏曲は、彼がSaoriに提供した「ステンレス・スターライト」。急遽レコライドとして出演するからにはと、一夜漬けでリミックスを施してきたのだが、それが原曲の印象を残さないほどのかなりハードなアレンジで、観客も喜んで大いに踊る。ヴォーカルのたったは歌詞を全く覚えておらず、歌詞カードを見ながら適当に客を煽って盛り上げる。大いに盛り上がったということで、最後にレコライドがもう一曲自身の曲を披露して終了。
Saori@destiny ワンマンLIVE in Glad「Domestic domain」
GW中ということで、あちこちでイベント被りがあったが、それでも本編公演には100人程が集まった。
なんと出囃子がファンキーコタ。以前には露骨キットと共演するなど、あれほどコタと絡んでいくと見せかけて実のところは何も無かったのに、「WW2010」フェーズの最後にこの路線で来たかと驚く。フロアで聴くファンキーコタは想像以上にアップリフティングで、一気に観客の温度が上がり、さあここからぶっ飛ばしていくぞと意気込んだところで、なぜかバラードから静かにスタート。観客全員が出鼻を挫かれズッコけた。
- 出囃子:Lonely Lonely Lonely (Funkot.jp Remix)
- 弱虫ハート
- Lonely Lonely Lonely
- MC
- My Boy
- サヨナラリヴァイバル
- パーフェクト・ワンダーガール
- Sakura
- MC
- シンパ
- Shangri-La
- My Way
- Play
- MC
- ファニー・パレード
- Wow War Techno
- I Can't
- エスニック・プラネット・サバイバル
- Ez Do Dance
- EN
- レコライド / ステンレス・スターライト
- Chemical Soda
何故か静かに始まったライブで、バックキーボードのトミーも機材故障のため今一吹っ切れない調子が前半続いたが、中盤からはアッパーチューンの連続で圧倒的なテンションを発揮、後半は過去無いほどにフロアは盛り上がり、本当に久し振りにモッシュまで発生した。限界近くまで音量を上げようとしたせいか、高音だけが酷くキンキンに鳴りすぎ、耳を痛めるかと思うほど酷いPAだったが、これがWW2010フェーズ最後だと思うと、とにかく観客側はこの後半の怒涛のセットリストで踊りたくて仕方なかったし、思い切り踊り、そして思い切りぶつかり合った。
本編が終了し、メンバーがステージから捌けた後に、ステージに黒幕が張られる。これは間違いなく新曲披露だ!観客は色めき立つ。長い長いアンコール拍手の間にも、幕の後ろのステージからは機材調整の音が聴こえる。期待が爆発しそうな所に現れたのは、先ほどのレコライド。BUPが好評だったので急遽本編にも出ることになったのか。それにしても観客が待っていたのは新曲なので、またしても出鼻を挫かれる。「ステンレス・スターライト」のリミックスはかっこいいので、さっきまでの勢いで破れかぶれに観客も暴れまわる。ヴォーカルのたったは、今回は流石に歌詞カードを見ながら歌うのはまずいと思ったのか、手の甲に歌詞を書いて、それを見ながら歌っていた。
そしてSaoriが戻ってくる。Galaxxxyとコラボした時の衣装を着ている。これを見るのも今日が最後か。ようやく最後の最後に一曲新曲披露かというところで、「実は前日ぎりぎりまで作業をしたのだけれど間に合わなかった」と釈明される。しかたなく「Chemical Soda」で締めてステージからメンバーが去った後、新曲「Domestic domain」のラフミックスが流された。新作にはG.RINAが参加し、「クラブミュージックを意識した新境地」だとの事だが、新曲のラフミックスを聴く限りは、2年位前のキラキラハウスポップに立ち返ったようにも聴こえた。7/3に同会場で予定されているリリースパーティでは新譜がレパートリーに追加されることだろう。
盛り上がったいいライブではあったが、ライブタイトルに新譜の「Domestic domain」を銘打っておきながら、それが一曲も演奏できないなど、普通に考えれば相当がっかりレベルかもしれない。そしてそれもまた、デートピアクオリティと思えば、まあ仕方ないかと思えてしまう辺りがなんとも悔しくも笑えるところ。
ちなみに、このライブの観客には、同ビルのLounge NEOのイベントのレジデントDJでもある中田ヤスタカの姿もあった。冒頭3曲までしかいなかったとの話もあるので、後半の沸騰振りをぜひ見てほしかった。