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第7回 アイドル楽曲大賞2018 に投票するよ

http://www.esrp2.jp/ima/2018/

アイドル楽曲大賞2018
アイドル楽曲大賞2018


今年もブログ更新はこれだけになってしまいました。一年の振り返り作業として定期的に続いている唯一のイベント、名前昇順(A-Z-仮名-漢字)、今年も好きな曲ではなく投票ゲームとして入れたいものへ。
変な拘りも面倒くさくなったので、今年は初めて配点にデフォルト通りの重みを付けました。

そういえば今年はラップアイドルを見続けてきたオタクとして(ただでさえ衝撃的な出来事が多いとはいえ)過去最大の衝撃的な事件がありました。MC MISAKI 改め 木村美咲さん、今とても輝いていると思います。



メジャーアイドル楽曲部門 (5曲、持ち点10pts、上限3pts、下限0.5pts)


一択ならこれ。だけれど楽曲大賞の趣旨と合わないと思うので配点外。

[MV] Perfume 「無限未来」
www.youtube.com



アイドル名 楽曲 収録盤 レーベル 配点
Good Tears へえ、そーお? ラストアイドル「Everything will be all right」 Virgin Music/UNIVERSAL MUSIC 1.5
Love Cocchi 青春シンフォニー ラストアイドル「君のAchoo!」 Virgin Music/UNIVERSAL MUSIC  
MELLOW MELLOW マジックランデブー 「マジックランデブー」 I BLUE/Teichiku Entertainment  
MELLOW MELLOW グレフ 「マジックランデブー」 I BLUE/Teichiku Entertainment  
miracle2 週末ダンスフロア 『MIRACLE☆BEST -Complete miracle2 Songs-』 onenation/Sony Music Associated Records 1
MONDO GROSSO 偽りのシンパシー ft. アイナ・ジ・エンド (BiSH) 「偽りのシンパシー ft. アイナ・ジ・エンド (BiSH)」 avex entertainment 3
NGT48 世界はどこまで青空なのか? 「世界はどこまで青空なのか?」 Ariola Japan/Sony Music Labels  
Perfume 無限未来 「無限未来」 Perfume Records/UNIVERSAL J  
Perfume FUSION 「無限未来」 Perfume Records/UNIVERSAL J  
Perfume Future Pop 『Future Pop』 Perfume Records/UNIVERSAL J  
Perfume Let Me Know 『Future Pop』 Perfume Records/UNIVERSAL J  
Perfume 超来輪 『Future Pop』 Perfume Records/UNIVERSAL J  
predia Hotel Sunset 『ファビュラス』 CROWN GOLD/日本クラウン  
はちみつロケット 花火と漫画とチョコと雨 「花火と漫画とチョコと雨」 PONY CANYON  
寺嶋由芙 君にトロピタイナ 「君にトロピタイナ」 Imperial Records/Teichiku Entertainment 2
虹のコンキスタドール chaos and creation 『レインボウフェノメノン』 KING RECORDS 2.5
虹のコンキスタドール 真夜中のテレフォン 『レインボウフェノメノン』 KING RECORDS  


MONDO GROSSO / 偽りのシンパシー ft. アイナ・ジ・エンド (BiSH)
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言わずもがな、ボーカルが強い、強い。メジャー感や派手さのない暗闇のダンスフロアを這うようなサウンドにこのボーカル。昨年14年ぶりに旬の面白い人をフィーチャリングして曲を量産するプロデューサーミュージック/コラボレーション・ユニットとしてのMONDO GROSSOが復活して以降最高の仕事が続いているので、大沢伸一は女優やアイドルをばんばん起用してMステに出まくってロックフェス映え音楽以外の突破口になってほしいと思っています、本気で。


虹のコンキスタドール / chaos and creation

ベースラインだけでもBrainfeederやLouis Coleの今年の傑作アルバムの延長にある位かっこいいのに、人が歌うことを考えていないレベルでめちゃくちゃ言葉を詰め込んであるボカロP提供曲でもあって、音楽シーンの断絶感が凄く面白い。王道「夏水着」曲と自家中毒的Webカルチャーを渡り歩く虹コンアルバム曲らしい佳曲。


寺嶋由芙 / 君にトロピタイナ(Short ver.)
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NONA REEVES西寺郷太提供。安易なキック連打、薄っぺらいクラップ、浮かれた響きのカタカナ造語、これぞアイドル楽曲が世の中から音楽としての評価の対象外だった頃の、可愛い急拵えのノベルティアイドルソングっぽさ、時代の中に一旦埋もれて、そして再評価されるべきバレアリックアイドル歌謡。サビの7拍クラップのチャラさが現場で一度体験すると最高に癖になる。


Good Tears「へえ、そーお?」MV(Short ver.)
www.youtube.com

そろそろラストアイドルもヒット曲が欲しいところなのに、フェスのメインステージに映える壮大なロックや坂道スキームのような物が必要と分かっていながら、こういう変なものを堂々と地上波アイドル企画で採用する振れ幅。ここで作詞:作詞センター/作曲:作曲研究所とCM曲用の名義を使う近田春夫、ナンセンスと政治性がぐちゃぐちゃな歌詞、Giorgio Moroderの16分ベースと卓球/DJ TASAKAのLOOPA的ズンドコ節、打ち鳴らされるパーカッション、謎のベリーダンス、勝ち気なダンスグループの葛藤とどうしようもない猥雑さが噛み合わないままに突っ走る。


miracle² from ミラクルちゅーんず! / 週末ダンスフロア

メンバー全員がLDHのEXPG STUDIO所属生というダンススクールマナーな真っすぐなボーカルが乗っている小学生目線のダンスフロア賛歌ディスコマナー編曲のアイドルポップ、アイドルとダンスミュージックのどっちが好きだったのかとうに分からなくなってしまった人のために定期的に処方される薬みたいに正当で正統。


配点外


NGT48『世界はどこまで青空なのか?』MUSIC VIDEO
www.youtube.com

少女の夢、アイドルであること、アイドルを消費すること、青春の輝きと搾取の業、美しさと残酷さを荻野由佳に託した山戸結希監督のMVが圧倒的。おぎゆかの姿勢の美しさ、視線の気高さ。



MELLOW MELLOW「マジックランデブー」MV
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宮野弦士。さんみゅ〜マナーらしくソフトで上品に仕上げてあるのが良さでもあり物足りなさでもあり。




インディーズ/地方アイドル楽曲部門(5曲、持ち点10pts、上限3pts、下限0.5pts)


一択ならこれ。カバー曲なので配点外(コンセプト台無し発言)。ハコムスらしく90年のCoCo原曲に忠実なカバー、なのだけれど、オリジナルの80sを引きずったゲートリバーブの効いた派手なスネアとクラップ、ヴォーカルのビブラート、それら全てをどれも控えめにトリートメントする形で再構成されており、ノームコアを通過した時代における「ハードコア可愛いユニット」の安心安全な安らぎ癒しサウンド。あとMVの作りもテキストの配置も最高にセンス良い。

ハコイリムスメはんぶん不思議(CoCoカバー)」
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アイドル名 楽曲 収録盤 レーベル 配点
・・・・・・・・・ トリニティダイブ 『 』 TRASH-UP!! RECORDS  
・・・・・・・・・ ソーダフロート気分 『 』 TRASH-UP!! RECORDS  
・・・・・・・・・ 星屑フィードバック 『 』 TRASH-UP!! RECORDS  
・・・・・・・・・ スライド 『 』 TRASH-UP!! RECORDS  
#ME* Mirror Face 「encounter」 TUGME RECORDS  
#ME* Cosmic Love Story 「encounter」 TUGME RECORDS  
#ME* Have a good day 「encounter」 TUGME RECORDS  
3776 ほたる来い 「歳時記・第二巻」 Natural Make  
3776 八十八夜 「歳時記・第二巻」 Natural Make  
amiinA eve 「Jubilee」 SHIBUYA GIRLS POP 3
amiinA Unicorn 「Jubilee」 SHIBUYA GIRLS POP  
FAREWELL MY L.u.v NAGOYA ZOO 「NAGOYA ZOO」 iDOL BUNCH  
G-COMPLEx G to G 「G to G」 R-village MUSIC  
HALLCA Diamond 「Aperitif e.p」 WAVERIDGE  
LiLii Kaona オトダマ 「utanoha」 au studio  
LiLii Kaona 螺旋 「utanoha」 au studio  
MIRI My Life 『spit it out』 PARTICLE Records 1.5
O'CHAWANZ ナレソメハ feat.M.A.T 「O'CHAWANZ TRAILER 1」 SECOND FACTORY  
O'CHAWANZ O'CHAふぁんく 「O'CHAWANZ TRAILER 1」 SECOND FACTORY  
SAKA-SAMA 終わりから 「夢のはてまでも」 TRASH-UP!! RECORDS  
SAKA-SAMA 朝日のようにさわやかに 『It's A SAKA-SAMA World』 TRASH-UP!! RECORDS  
WAY WAVE SUMMER GIRL 「SUMMER GIRL」 なりすレコード  
WEST SIDE PRINT CLUB WSPC 「WSPC」 SecondFactory  
Wi-Fi-5 にゃーお! 「にゃーお!」 ARUTEMATE  
あヴぁんだんど AFTER SCHOOL 「AFTER SCHOOL / 爆発するロマンス」 VIVID SOUND/HIGH CONTRAST  
あヴぁんだんど 爆発するロマンス 「AFTER SCHOOL / 爆発するロマンス」 VIVID SOUND/HIGH CONTRAST  
ハコイリ♡ムスメ はんぶん不思議 『青春の音符たち ~Respect for 80's & 90's』 PENGUIN DISC  
ハコイリ♡ムスメ ストローハットの夏想い 「ストローハットの夏想い / AXIA ~かなしいことり~」 PENGUIN DISC  
フィロソフィーのダンス ダンス・ファウンダー (リ・ボーカル・バージョン) 「ダンス・ファウンダー (リ・ボーカル・バージョン)」 PHILOSOPHY OF THE WORLD  
フィロソフィーのダンス イッツ・マイ・ターン 「イッツ・マイ・ターン / ライブ・ライフ」 PHILOSOPHY OF THE WORLD  
ゆるめるモ! やすもう 「HIPPY MONDAYS EP」 YOU'LL RECORDS  
校庭カメラアクトレス ハナレル 「ミギヒダリ」 tapestok records  
校庭カメラアクトレス リリリ 「リリリ」 tapestok records  
校庭カメラガールドライ Tronto Lot (new ver.) 『New Way of Lovin'』 tapestok records  
校庭カメラガールドライ Salad 『New Way of Lovin'』 tapestok records  
校庭カメラガールドライ Harbor 『New Way of Lovin'』 446 DIVISION & SDR Inc  
桜エビ~ず リンドバーグ リンドバーグ 446 DIVISION & SDR Inc 1
桜エビ~ず 灼熱とアイスクリーム 「灼熱とアイスクリーム」 446 DIVISION & SDR Inc  
信岡ひかる Crazy amazing 「Crazy amazing」 HIKARU LABEL  
西恵利香 Palette 「DAY」 para de casa  
西恵利香 DAY 「DAY」 para de casa  
西恵利香 Démarrer la soirée 『soirée』 para de casa  
西恵利香 誰よりも素敵な 『soirée』 para de casa  
電影と少年CQ マヂソンダンス 『異次元旅行のサウンドトラック』 TRASH-UP!! RECORDS  
電影と少年CQ 街の灯り 『異次元旅行のサウンドトラック』 TRASH-UP!! RECORDS  
電影と少年CQ Let Me In 『異次元旅行のサウンドトラック』 TRASH-UP!! RECORDS 2.5
南波志帆 夢の続き 『無色透明』 PONY CANYON  
彼女のサーブ & レシーブ 色づく季節 大濠マッドチェスターミックス 「色づく季節 大濠マッドチェスターミックス」 LAUGHFACE INC.  
彼女のサーブ & レシーブ Racket Love 『サービス・エース』 LAUGHFACE INC.  
彼女のサーブ & レシーブ Wondering Girl 『サービス・エース』 LAUGHFACE INC.  
彼女のサーブ & レシーブ スキ? ~Cross Road 『サービス・エース』 LAUGHFACE INC.  
彼女のサーブ & レシーブ Cheerio! 『サービス・エース』 LAUGHFACE INC.  
脇田もなり TAKE IT LUCKY!!!! 「TAKE IT LUCKY!!!!」 VIVID SOUND  
脇田もなり PEPPERMINT RAINBOW 「TAKE IT LUCKY!!!!」 VIVID SOUND  
脇田もなり Just a "Crush for Today" 「Just a "Crush for Today"」 VIVID SOUND  
脇田もなり やさしい嘘 「Just a "Crush for Today"」 VIVID SOUND  
脇田もなり LEMON 『AHEAD!』 VIVID SOUND  
脇田もなり WINGSCAPE 『AHEAD!』 VIVID SOUND  
脇田もなり Callin' You (Nite in the Groove Mix) 「Callin' You (Nite in the Groove Mix)」 VIVID SOUND 2


amiinA『eve』Live ver.
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amiinAの不可侵な気高さ、夢の中を移ろうような小林清美先生のメロディ、ライヒボアダムズのエモーショルな部分だけを抽出して端正な人力ミニマルバンドに注ぎこむNETWORKS、それぞれの世界が交わりすれ違うその一点に、偶然のように存在した奇跡。肉体と魂の音楽がamiと共にあるとすれば、劇団四季を経たmiyuの描くカラフルで幻想的なミュージカル的側面を代表するような一曲。


電影と少年CQ / Let Me In

teoremaa/佐々木二郎の描く、湿っぽくて夢見がちでロマンテックで無垢で時代遅れの、悲しくなるほど美しいシンセポップ、YEN LABEL、角川アイドル映画のサウンドトラック。ルアンの透明な声に続くゆっきゅんのヴォーカルが強烈に不安定なのが心に強く揺さぶりをかける。


脇田もなり / Callin' You (Nite in the Groove Mix)

KORG M1の硬いピアノ、ソウルフルなコーラスサンプリング、最も美しい時代のハウスの様式美をなぞった大人の遊び、それに負けない少し大人びて明朗で素直で伸びやかでキラキラした脇田もなりの声。アイドルフォーマット上でのプロデューサー趣味丸出しの音楽を通した遊びがアイドルカルチャーに対してどういう意味を持つかなんてここで議論する必要なはい、楽しい、最高だ、そして幸いにもこのリミックスはアイドル/ヴォーカルを置いてけぼりにもしていない。


MIRI(ライムベリーMC MIRI)「My Life」2018/3/25 MIRI(MC MIRI)ワンマンライブより
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ライムベリーのMC MIRIのソロアルバムより。2017年の生誕ライブ(崇勲とかハハノシキュウなどMCバトルで築き上げた人脈メインだった)の最後に披露した、ソロ曲に多い内省的だったり攻撃的だったりするのとは対照的な、「これまでのアイドル人生の走馬灯とこれから」な曲で、ああ本当に困難ばかりが続く彼女の人生の中で、まだこんないい歌が歌えるんだと思わずオタクの肩を借りて号泣してしまった覚えがある。


CINDERELLA MCバトルの決勝であっこゴリラに完敗して優勝を譲ったものの、副賞として主催のプラチナムからプラチナム内輪の謎モデルオーディションイベントにて一曲歌える権利を貰い、そのイベント時に披露したのもこの曲だった。彼女はグループの沖縄遠征から一人で当日帰京し、そのままだだっ広いヒカリエホールのステージに上がった。モデルにしか興味の無さそうな客たちの前に立ち、カスッカスの声で前半を歌い、途中で音を止める。「マイク持ってここに立っているのは夢を叶えたいそれだけの意地、苦手なフリースタイルでやっと掴んだこのステージでラップをすることができて本当に嬉しい、今度はわたしが幸せと笑顔とピースを伝える番です」、そう話して後半を歌った。そして数日後、彼女は喉のポリープ切除手術に臨んだ。上手くいかなかったらもうこの声を聴くのはこの日が最後かもしれない、だとしたらこの声を決して記憶から消さないようにしよう、あの会場にいた5人程度の常連オタ達と、そんな気持ちで聴いていた。


桜エビ〜ず「リンドバーグ」MV
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Have a Nice Day!の浅見北斗提供曲、泥臭く音の悪いシンセとドラムマシン、汗臭いダンスフロアの中で僕たちは夢を見るんだ、気持ちが体を突き抜けて、高く高く空に浮き上がるような恍惚感、ブレイクに入るシンバルの音の悪さが、ダンスフロアの永遠を知ってる奴らの頭上だけに降り注ぐ。


配点外


桜エビ〜ず「灼熱とアイスクリーム」
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バンアパかっていうくらいギターのカッティングが最高に気持ちよい。


G-COMPLEx 「G to G」 MV
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ハロプロ赤羽橋ファンクの系譜にはない、築田印の下品でギラついたブラスとどたどたスネア、これぞ野生の松井寛


Wi-Fi-5「にゃーお!」MVフルバージョン
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ミスiD2016・2017ファイナリストユニットによる日曜朝アニメ「こねこのチー ポンポンらー大旅行」EDののんびり曲。アニソン系池波晏寿氏提供。幸せな日曜日と子供たちの時間の中に「なんでもない日が おもいでびより」というちょっと刺さる歌詞。


校庭カメラガールドライ"Girlz Can't & Toronto Lot release party"
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さっぴー はろうぃん(木戸楓)がとにかく強烈な初代「Toronto Lot」は34:06からと49:35からの2回

まあ今の校庭カメラガールドライ最高なので今の校庭カメラガールドライを観てくださいよという前提で。「ぱちょとんぱ」の加入がグループに与えたビジュアルからサウンドからスタンスからそのどれもが強烈で、彼女があってこそのドライなのは間違いないが、単純に辞めてしまった「さっぴー はろうぃん(木戸楓)」のラッパー文脈では見ることのなかったであろう演劇憑依系のポエトリーリーディングスタイリングがもうどうしようもなく好きだった。




アルバム部門 (3枚、持ち点6pts、上限5pts、下限0.5pts)


単曲でのポップスとしての突き抜け感は以前より抑えめな分、アルバム全体を通してラップ/ダンスアルバムとしてのグルーヴの流れが最高だった(故に長尺ライブがとてもよい)lyrical schoolと、とにかくフロアで踊っていた記憶しかない校庭カメラガールドライのアルバムが今年の二枚だったが、フロアの体験より単純な音源として配点した結果は下記表通り。

lyrical school「常夏(ナッツ)リターン」
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相も変わらず夏を通して「サマージャム’95」を聴き続ける世代にとっての新たな気怠いサマーアンセム「常夏リターン」。アルバムでは「DANCE WITH YOU」の「lock on」を「ろっこーん(ろっこーん)ろっこーん(ろっこーん)」と何度も客にロックオンしながら繰り返すフックはフロアでは強烈に上がるのだけれど、あれを聴くたびに「六根清浄」という言葉で頭が一杯になって清められる、ということをあえて書いておきたい。


アイドル名 レーベル 配点
・・・・・・・・・ 『 』 TRASH-UP!! RECORDS 2
E TICKET PRODUCTION 『E TICKET RAP SHOW 2』 IDOL NEWSING  
lyrical school 『WORLD'S END』 BootRock  
Negicco 『MY COLOR』 T-Palette Records  
SAKA-SAMA 『It's A SAKA-SAMA World』 TRASH-UP!! RECORDS 1
九州女子翼 『TAKE WING』 ITR entertainment  
校庭カメラガールドライ 『New Way of Lovin'』 tapestok records  
西恵利香 『soirée』 para de casa  
電影と少年CQ 『異次元旅行のサウンドトラック』 TRASH-UP!! RECORDS  
彼女のサーブ & レシーブ 『サービス・エース』 LAUGHFACE INC. 3
脇田もなり 『AHEAD!』 VIVID SOUND  


彼女のサーブ&レシーブ - Cheerio! @ KOTO生誕祭2018 2018/09/29
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インスタントシトロン松尾宗能の外付けHDDがクラッシュし3年分の楽曲データが失われるという事件、HDDのデータをサルベージするためのクラウドファンディング、そしてサルベージの成功、稀有な経緯を通して辿り着いた、80sポップス職人センチメンタルアイドル歌謡桃源郷。ちょっと異次元なレベルのビジュアルも含めてゆるゆるなライブが桃源郷過ぎて売れるとか売れないとかパフォーマンスがいい悪いとか色々どうでもよくなってしまう。


・・・・・・・・・「スライド」(Official Music Video)
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シューゲイザー」という言葉が内包する、刹那でありながら永遠を偽装する救いようのない甘美なオーヴァードーズ、それはインディーズアイドルと同じものだ。商業的な成功はどの世界でもとても難しいことで、結果的にそれを成し遂げられなければその時間を刹那と呼ぶのはアイドルだろうと普通の中年のおっさんの生活だろうと同じことだし、別に演じるほうも観るほうもその瞬間が刹那であることを望んではいない、しかし少女の青春が一瞬であり永遠であるように、ライブハウスに集うおっさんたちの青春も時間軸が歪み、一瞬が永遠であったりするのだ。


SAKA-SAMA - 終わりから (Official Music Video)
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「Lo-Fi Dream Pop」というキャッチコピーを地で行くローファイ活動が結実した傑作。思い出そうとしても思い出せない記憶のように尊いドリームポップ「終わりから」から始まり、アーメンブレイクアンセム「朝日のようにさわやかに」で終わる間に、実家に帰省して炬燵でみかんを食べながら、親の小さなレコードコレクションからフォークとロックンロールの古いレコードを勝手に引っ張り出して聴いている、そんな気分になれる。




推し箱部門

レギュレーションが「いわゆるMVP(今年特に活躍したグループ)ではなく、オールタイム推し箱」なのでPerfumeです。(コピペ)



MV部門


そんな部門ないですが仮に選ぶとしたら。


CRCK/LCKS(クラックラックス)「No Goodbye」 MV 出演:南端まいな

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プレスリリースにある「南端の瑞々しい表情が映える映像作品に仕上げられた」という言葉を捻りようがないくらいに瑞々しい。4:06から「Skit」への繋ぎがもう最高。


フィロソフィーのダンス/ ダンス・ファウンダー(リ・ボーカル&シングル・ミックス)

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グループとしての戦略も個人の魅力とその見せ方も綿密に練り上げられた、加茂啓太郎の執念。3:39にでてくるヘッドフォンがMDR-CD900STじゃなくてMDR-7506なのがもう最高。