Webデザインが可変で印刷物は固定という概念の崩壊
ある日のTwitterでのポスト。
http://twitter.com/lovalotta/status/1188025141
Web Designer と DTP 関係者は素人目には近縁種であるけれど、中の人にとっては対極であるとしか思っていない。RGBとCMYKだし、可変と固定だし、利用者依存環境と不変環境だし、アップデート可能と不可能だし、動的と静的だし。
このポストを見たときは、ほうほうなるほどと思って感心した。
自分にはデザインの経験は無いのだけれど、これまでリッチクライアントシステムばかりを作ってきた事もあって、Webデザイナーは、ブラウザやモニタなど利用者の環境に依存するという超難題を乗り越え、なおかつウィンドウサイズすら可変、凄まじい世界だなあと驚嘆していた。
で、さっきまで寝転がって雑誌を読んでいたのだけれど。
この雑誌も、印刷するところまでは固定されたデザインなのだけれど、手にとって見る位置は正面かもしれない、寝転がって下の方から見ているかもしれない。照明は蛍光色か電球色か、あるいは自然光か。それによって発色はまるで異なる。裸眼か、近眼用のメガネをかけているのか。度のきつい自分のメガネを通せば、像は小さくなるし、周辺は歪む。
そしてなにより、自分の目から入って網膜を通し脳に映される像は、きっと思考というフィルターを通さざるをえない、そのフィルターは人によって全く異なる作りなのだ。
どんな効果のエフェクトがかかるのかはデザイナーには知る由も無い、デザイナーの意図しない効果だってあるだろう。
そういう意味では、印刷物のデザインも、Webと同じ「利用者環境依存」なのだな、ふとそんなことを思った。