昨年の目標?であったLouis ColeもKNOWERも行けなかったけれど、NewJeansバニーズキャンプとerewhonの解散ライブ、水槽とクレマチスの4人体制ラスト全曲ライブを観た、ほぼ座り込んでいたけれどソニマニも行ってNia Archivesを観た、京都のParallax Records にも行った、courteseaの東京初ワンマン、FOUR TETのDJ4時間セットも、そして618インチLED+ライブハウス音響の上映会というか最高のライブビューイング「ストップメイキングセンス4K」ミッドナイトプレビュー in SHIBUYA O-eastも行った、鎮痛剤で胃をぼろぼろにしながら杖突いてよくもまああちこち行ったよね、とんでもねえリハビリだ、これが人間の本性だ
- メジャーアイドル楽曲部門 (5曲、持ち点10pts、上限3pts、下限0.5pts)
- インディーズ/地方アイドル楽曲部門(5曲、持ち点10pts、上限3pts、下限0.5pts)
- アルバム部門 (3枚、持ち点6pts、上限5pts、下限0.5pts)
- 推し箱部門
- ノミネートリスト対象外
メジャーアイドル楽曲部門 (5曲、持ち点10pts、上限3pts、下限0.5pts)
1曲選ぶならこれ。中田ヤスタカのPCエンジンオタクっぷりが全力で放出されたドラマティックSFというかグラディウス。楽曲大賞の趣旨と合わないと思うので配点外。
Perfume - メビウス
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1. LE SSERAFIM / CRAZY 『CRAZY』 2024.08.30 EMI Records / UNIVERSAL MUSIC 3.0pts
メインライターは多分Jake Torrey。妖しいアンダーグラウンドの香りすらするハウス。宗教的アイコンを多用することもあって何かと文化搾取と言われがちなルセラが、レジェンドダンスチームIconic House of Juicy Coutureと共演することでヴォーギング/ボールルームカルチャーと直結するのは気持ちがいい。「Act like an angel and dress like crazy」「I'm an Otaku, bestie」「All the girls are girling, girling」「Let's let the roof go again」とクラブ/ダンスカルチャー目線のパンチラインも山盛り。
2. ME:I / Hi-Five 「Hi-Five (先行配信)」 2024.07.29 LAPONE GIRLS / UNIVERSAL MUSIC 2.5pts
作詞脇阪真由、作曲Anna Timgren、Alexei Viktorovitch、編曲Alexei Viktorovitch、振付YUMEKI。日プが年末で「Click」が3月?スピード感がおかしくなるな。洒落たデビュー曲から一転、文寧と鼓(美羽)の強烈なハイトーンを夏の解放感に充てた最高のサマーチューン(今年の夏の日本はこんなサマーチューンが似合う余裕の欠片も無かったけれど)
3. 乃木坂46 cheers 松任谷由実 / 守ってあげたい 松任谷由実『ユーミン乾杯!! ~松任谷由実50周年記念コラボベストアルバム~』 2023.12.20 UNIVERSAL MUSIC 2.0pts
TKサウンドのあまりのいなたさに「これはないわー」と毎回思いながら3分過ぎたころにはユニゾンコーラスグループとしての乃木坂の儚さに泣きそうになるのだよね、ぜひ5分フルサイズでお聴きください
4. 清 竜人25 / Will you marry me ? 「Will you marry me ?」 2024.06.19 Sony Music Labels Inc. 1.5pts
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編曲DinoJr.、清竜人。DinoJr.のめちゃくちゃいいファンク仕事。復活ときいて時代にそぐわないコンセプトだと思いきや練りつくされた絶妙なプロフェッショナル人選で、今回も「竜人くん」「タメ口」。「推し活」という言葉の乱用の一方で、誰しもそれが建前と幻想の世界であると知っていてもアイドルを消費すること自体にに多大な意識改革を求められる時代に、こんなにもありがとうありがとうと唱えながら観られる謎のコンテンツ。
5. XG / WINTER WITHOUT YOU 「WINTER WITHOUT YOU」 2023.12.08 XGALX / avex 1.0pts
R&Bクリスマスソングって本当にいいなとしみじみ思う冬
次点
順不同
RESCENE / Pinball 「Scenedrome」 2024.09.25 UNIVERSAL MUSIC
雨後の筍状態のイージーリスニング(ドゥンバキ の対義語として生まれたNewJeans的チル&メロウサウンドを指すK-POP用語)プラス単語の呪術的反復曲、大体好きになってしまう
Billlie / trampoline 『Appendix: Of All Have Lost』 2024.10.21 Dreamus
私立恵比寿中学 / BLUE DIZZINESS 「BLUE DIZZINESS」 2023.12.11 Sony Music Labels Inc.
作詞 佐藤千亜妃、作曲ESME MORI/BXN/KEEBOMB/YOONSEOK。「BLUE DIZZINESS」「CRYSTAL DROP」「TWINKLE WINK」三部作はヴィジュアルまで含めて秀逸なパロディとして受け止めたけれど、(「Summer Glitter」から楽曲制作陣が一新され、川崎みるくディレクターの手による「進化」ということになっているが進化と呼ぶにはあまりにも巧妙すぎる)ユースの憧れが完全に韓国アイドルに向かってしまった今でも、他のアイドルの「ダンスポップに挑戦してみました!」を面白がるようにこの路線を喜ぶことは、えびちゅうファミリーではない自分ですら引っかかる所がある。ハロプロと同じくらいに神聖不可侵だと勝手に思い込んでいたし、グローバルトレンドはAMEFURASSHI、カウンターとなるグローカルはばってん少女隊、とこれまた勝手に思い込んでいた。でも、もう始まっている、「いろはにODORYANSE」はPluggnbだ。
adieu 上白石萌歌 / ほしくず 『adieu 4』 2024.11.27 Sony Records
作詞作曲 崎山蒼志、編曲Yaffle。
インディーズ/地方アイドル楽曲部門(5曲、持ち点10pts、上限3pts、下限0.5pts)
ponderosa may bloomは今のところ好きな曲だけ配信されない
1. 頓知気さきな / どうしよっかな 「どうしよっかな」 2024.04.10 APPEAL 3.0pts
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作詞作曲編曲 柴田聡子。透明なキュートネスが詰まった声と柴田聡子の複雑に動き回る目まぐるしい展開、ティンカーベルが頭の周りをくるくる飛び回る
2. 安田成美 & 細野晴臣 / 風の谷のナウシカ (2024 ver.) 「風の谷のナウシカ (2024 ver.)」 2024.01.31 KAKUBARHYTHM / medium 2.5pts
高橋幸宏による1st、大貫妙子による2nd以来36年ぶりのリリースは、安田成美からのオファーによるナウシカ再構築。音響を突き詰めた先に、声、力、人類の宿命を包み込む母性がある。ナウシカに母性を見るのはキショいとかそんなことは本質ではない。
安田成美さんから「風の谷のナウシカ」に再挑戦したい、というリクエストを頂いたのは2023年の夏だった。あのシングルが発売されたのが1984年なので、今年が丁度40周年だということが、安田成美さんを突き動かしたのだと思う。17歳だった成美さんは今も変わらず当時の面影のままだが、家庭を守り育てた母親でもある。そしてその歌声を聴けば、母性と少女性が重なっているような、不思議な気持ちになる。それにしてもこの2曲の再録音は自分にとって大事な仕事になった。(数年前に自分のデビュー盤だった「Hosono House」を再録音して以来の難関だ。)80年代の音楽を今の時代にどう表現できるのか、そのため今回ほど没頭したことはなかった。何度もミックスをやり、磨いてはまた磨くということをやり続け、(自分の中に狂気を感じたほどだ。だがこれは職人気質なのだと思い直し、)ついにやり遂げたという日が来た。その結果がここにある。そして今、そこに残ったのは音響というよりも、「人はなぜ傷つけ合うの?」という問いであり、それは「安田成美」が時を経て届ける手紙なのだと思っている。
-細野晴臣
3. RAY / 津軽よされ節 「津軽よされ節」 2024.04.12 DISTORTED RECORDS 2.0pts
津軽三味線 川嶋志乃舞(CHiLi GiRL)、prodみきれちゃん。目の前で起こっていることの訳の分からなさに戸惑いながら、こういう変な音楽を聴くためにアイドルオタクをやってて良かったーとさめざめした記憶があります
4. CUBΣLIC / ウェザー・リポート 「ウェザー・リポート」 2024.07.01 harvest records 1.5pts
作詞作曲編曲TEPPAN。「鳴り止まない24のクラップ」といえばもちろんタイトル通りのあの曲。Prince「Emancipation」やPINK CLOUD、歌詞中に固有名詞を並べて愛を吐露する楽曲ってそういえば最近あまり見なくなったかもしれない。下北沢mosaic系エレポップ正統派でありながら、Pの息子さんからの影響で最近のビートやコードが反映されるようになったといういい話を現場で聞きました。
5. ソルシーメリー! / Let's make! ソルシーメリー!「Let's make! ソルシーメリー!」 2023.12.29 Sun Music Records 1.5pts
作詞Chiho、作曲前田秀幸、編曲スエヨシヒデユキ。サンミュージック沖縄のアイドルグループデビュー曲。「チュラッパッパッパ 白波たてて」でもうたまらん。沖縄アクターズ幻想と素直すぎるドラムセット。
次点
順不同
MIC RAW RUGA / MAD MIC 「MAD MIC」 2024.11.27 VIDEOTHINK
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E TICKET PRODUCTIONプロデュースの自己紹介ラップ物。1月2月に新メンバー追加、まだ子鹿の状態での6月レコーディングとのことなので12月現在のめちゃくちゃな勢いを音源に閉じ込められているかというと疑問もあるけれど(拗らせがひどい)(Eチケ楽曲はどのユニットだろうとやっぱり「現場」なので)、“Mad” Mike Banksの名を捩ったこのタイトルだけで十二分に伝わるものがある。生半可なものにこの名前は付けられない。歴代メンバーみなばらっばらの個性だけれど、そういえばHANNAHのようなキャラクターはいなかったな、最後に出てくるたびに何となく証言9のUZIを思い出している。じゃあ逆にスキルメンバーから始まって飛び道具へ、という一連の流れも証言ぽい並び(いやそんなことを言っていると真面目な人に怒られるけれど、現場で個人個人が手探り手探り未知のラップを自分のものにしていく過程は当時のそれと変わらない、アイドルラップ現場主義としてヒップホップの初期衝動の一つの形を週末の現場で探し続けている)
castella park / 超☆BIG LOVE!! 「超☆BIG LOVE!!」 2024.07.27 LOW HIGH WHO? STUDIO
ex.MIC RAW RUGA、McGuffinsプロデュース。脱退メンバーが集まってグループを作れば期待されるのがBEEFという世界ではあるが、最初の一手でこんなにも素直で大きな愛でもてなされたら結局All you need is Love
RAY / 初恋サイダー V.A.『シューティング スター』 2024.09.11 HELLO FROM THE GUTTER / なりすレコード
3000曲くらいあるハロプロ楽曲からあえてインディーアイドルあるある曲を選択、しかし期待を一ミリも裏切らないド直球轟音マイブラ歌謡、「Isn’t Anything」歌謡でありがとうしかない、「You Made Me Realise」な間奏は生バンドライブでめちゃくちゃ長くなってほしいけれどまだ遭遇できていない
REBEL REBEL / SMOKE「雨音のライム / SMOKE」 2024.08.03 Spiritwalker Records
作詞作曲 平安慶丞、星ひでき。シンプルなシューゲイザー。
HiiT FACTORY / Depravity 『NOVA』
作詞きなみうみ、作曲編曲宮野弦士。
REIRIE / Silly Garden 「Silly Garden」 2024.01.23 Launen LLC
作詞valknee、作曲編曲はPAS TASTAメンバー、hirihiri。
MARUKADO / POTLUCK PARTY!!! 「POTLUCK PARTY!!!」 2024.05.26 株式会社アンダーザエッジ
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作詞作曲露崎リュージ。洗足音大発アイドルグループ、声優グループの教科書のような楽曲
瀧澤彩夏 / 4つ打ちIN DA HOUSE 「4つ打ちIN DA HOUSE」 2024.08.31 AKA
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ヒップホップは手法やマインドの斬新さにこだわるわりには、世界観を壊さないために「リアル」という先入観や固定観念があまりに強固で、フィメールラッパーにも「男に媚びを売らず強くてゴージャスでセクシーで口の悪い女」というロールモデルの押し付けがあって、基本的にはアイドルラップの入る隙は無い。無い、ように見えるのだけれど、サンミュージックのSHAR-LiEからソロでMCバトル界に飛び込んだ瀧澤彩夏が唐突に繰り出したロシアンハードベースの変化球がじわじわとウケているのを見るとそんなことを思っているのはさんピン世代だけなんだろうなという、いやそんな話ではなくて
さくまる。 / てんとせんと 「てんとせんと」 2024.02.09 ととぷろ
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アルバム部門 (3枚、持ち点6pts、上限5pts、下限0.5pts)
1. Wink Music Service 『It Girls』 2024.11.20 VIVID SOUND 3.0pts
2. jubilee jubilee 『portamento』 2024.02.14 AZTiC Music 2.0pts
3. ばってん少女隊 『九伝』 2024.11.13 BATTEN Records 1.0pts
次点
順不同
MCかにゃんぱす 『R&B』 2024.03.15 SecondFactory 3.0pts
ex. Give&Give、O'CHAWANZ。S.A.L. as ROMANTIC PRODUCTIONプロデュース、GOLBY SOUND作曲、作詞は自身のソロアクト。今年一番聴いたアルバムだと思っていたらEP扱いだった。夢を追う孤独、とかそんな分かったような言葉を並べ立てるべきではない、ただこんなに淋しい歌が他人の心を癒す時があるのだと伝えたい、いや伝えたくない
demipogune 『chotto』 2024.08.07 FLUTTER Records 2.0pts
これもEPだった
推し箱部門
レギュレーションが「いわゆるMVP(今年特に活躍したグループ)ではなく、オールタイム推し箱」なのでPerfumeです。(コピペ)
ノミネートリスト対象外
楠木ともり 楠木ともり「MAYBLUES」Lyric Video
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作詞作曲楠木ともり、編曲KBSNK(カボスニッキ)。平沢進オタク声優の内向ヒーリング
「サマージャム'95」スチャダラパー/cover by castella park
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30年前の曲だってよ、95年に30年前の音楽の話をしているじいさんには耳を貸さなかったはずなのに
今年の最優秀アルバムは悪魔の沼 with MOOD魔N「沼探り」。悪魔の沼(COMPUMA、Dr.NISHIMURA、AWANO)+MOODMANによる沼人(ぬまんど)名義の”FESTIVAL de FRUE 2022”3時間ライブ音源。痛みに冷や汗をかきながら揺られる毎朝の地下鉄、BPM100の泥沼ビートと図太い電子音が描く大樹のような力強さにかろうじて生かされていた