- 20120616 「Sound of Berghain」@eleven
- Ben Klock
- DJ NOBU
- IORI
過剰に神経が疲れている状態が随分続いていて、こういう疲れは導眠剤で強制的に睡眠を取ったところでどうにもならず、マッサージを受けたりヨガをやったり、あれこれハーブやアロマテラピーを試したり、仕事帰りに手軽に手に入る程度の「癒し」ものはあらかたやってはみたものの、結局は、単調でプリミティブな電子音に全身を打たれて、完全に脳を空っぽにして、一晩ハードに踊って体を限界まで疲労させるのが、一番手っ取り早い。
ベルリンのクラブ「Berghain/Panorama Bar」のレジデントDJを招聘するイベントも5回目。今回のBen Klockは、1997年の青山Maniac Loveを思い出すような、「ド」が付く超ハードミニマルテクノ。ガチガチの屈強な四つ打ちマシンビートが延々に続く、完全に「シゴキ」レベルのハードさ。しかも、今時珍しいほどの「テクノ」っぷり。Cadenza以降の渋々ミニマルの欠片もない、2010年代に「テクノマシーン」と呼ばれるだけのプレイ。2000年頃にクリックやらテックハウス、エレクトロニカへと流れてしまい、WIREからもしばらく足が遠ざかっていた自分としては、ここまで「ハードテクノ」なDJプレイは、2000年以降聴いたことが無かった。
数か月前に、ディスクユニオン新宿クラブミュージック店のポップだったか、「ハードミニマル復権の兆し」と書いてあって、そろそろ時代が一周するのかと感慨に浸っていたが、まさに今日それを体感することになった。やっぱりテクノは屈強なゲルマン人の為の音楽だ。
3:00からスタートしたBen Klockのハードミニマルによるシゴキ倒しは、朝8時半を過ぎても全く手を緩めることなく続き、30代の体力では立っているのがやっとの状態。彼のプレイだけでも6時間堪能したし、翌日会社に行けなくなるという恐怖に駆られて帰宅したが、結局10時までプレイは続いたようだ。ハードなシゴキが延々続くとなると、流石に飽きてしまうか疲れてしまうかで、大抵は6時位に早々と帰ってしまう事が多いのだけれど、彼のプレイは時々絶妙なタイミングで、ガキガキのテクノの中に飴を仕込んでくるので、なかなかフロアを離れられない。覚えている飴曲を書いておこう。
The Fear Ratio(Mark Broom and James Ruskin) - Mas (Original Mix)
Planetary Assault Systems - Kray Squid
Submission - Women Beat Their Men
朝7時半以降にはテクノクラシックも。
Public Energy - Three O' Three
Robert Armani - Road Tour (Dave Clarke Remix)
JB3 - Forklift (Luke Slater Filtered Mix)