Aerodynamik - 航空力学

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宇多丸×掟ポルシェ対談 完全版完成!@Pop Style

http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2007/10/post_ee87.html


25000字。凄いボリューム。
これだけ熱く語れるものがある人生って素晴らしいな


それにしてもまさか読売に感謝することになるとはなあ。
いくらブログといっても天下の新聞社文化部だし、一人の担当者の情熱だけで、こんなに柔軟性のある企画が通るものなのか。
自分のいる会社は巨大すぎて、おまけに全てが硬直しきっているから、とてもうらやましいと思った。




宇多丸×掟対談【第1章 出会い】
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2007/10/post_fefc.html




宇多丸×掟対談【第2章 ブレない】
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2007/10/post_fa63.html

 掟 当たり前のことをやり続ける難しさに耐え切ったんですよ! これは、もう偉業としかいいようがない。

Amuseの体力と、現場スタッフの意見を通した柔軟性を評価。


関さんのアートワークの方向性と一貫性については、この辺のハロプロの仕事と比較すると分かりやすい。

UFAはもうプロのデザイナー雇ってないの?
http://www.machineworks.co.uk/whg/2007/10/dvdufa.html




宇多丸×掟対談【第3章 危機】
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2007/10/post_a365.html

 掟 中田さんは当初「Perfumeのアルバムを作るんだったらベスト盤的なことはやりたくない」と言っていたと聞いたことがあります。やるんだったら完全オリジナルでやりたいと、非常に意欲的だったと。そういう人が結果的にベストアルバムを作っちゃった意味合いの大きさっていうのが浮き彫りになりますよね。

「1stアルバムがシングル全部入りのベスト盤=死亡フラグ」というのは、テクノだけ聴いていると分かりづらいところ。
それを前提としてPSPSの歌詞を見ると泣けるなあ




宇多丸×掟対談【第4章 布教】
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2007/10/post_df49.html

 掟 今はネットさえあれば、情報の実体をマスコミのフィルターなしに自分の目で見て正当に評価することが可能になっている。動画だけを見て、音楽だけを聴いて評価することができたというのは、今の時代にちょうど乗ったというか。そこは幸せだったと思いますね。


 宇多丸 YouTubeとかニコニコ動画とかの発展と無縁じゃないことは間違いない。


 掟 多分、その恩恵を一番受けたのがPerfumeじゃないかと思いますね。写真と文字情報だけで見てると、実はそんなに伝わらないグループでもあるから。

YouTubeが立ち上がったのが2005年。3年早かったら今の評価はなかった。




宇多丸×掟対談【第5章 魅力】
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2007/10/post_e3cb.html

 宇多丸 僕は正直、もちろんPerfumeは最高に素晴らしいと思いつつも、今後どれだけPerfumeの作品が広く世間に受け入れられることがあろうとも、最後の最後にやっぱり、「アイドル的である」という壁が残るんじゃないかと、ずっと思ってたんですよ。やっぱりこう、女の子が振付けで踊ってる時点で、世の中の人はバカにするんじゃないかっていう不安が、どうしてもあった。でも、意外とそれは単なる思い込みに過ぎなかったというのを、逆に教えられましたね。アイドルっぽいこと自体がダメなんじゃなかったんだと。


 掟 逆にね、例えば「Perfumeの音楽はクラブミュージックだ」と限定して売ってしまっていたとしたら、一般層が受け入れるのがけっこう大変だったりするもんですよ。オシャレなものをそのまま受け入れるのはスノッブな人間のやることだという思い込みがあるから、「オシャレでない俺がこんなオシャレなものを聴いていいんだろうか」みたいな状態も生まれる。だから、アイドルであることが、オシャレを薄めるための材料にもなっている。


 宇多丸 あ、そうか、逆にどっちの壁も下げてる。

この掟発言は今まで全く念頭になかった。なるほど。




宇多丸×掟対談【第6章 非擬似恋愛対象】
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2007/10/post_1265.html

 掟 実はもう誰も、アイドルポップスの中に性的な要素を求めてなんかいない。できるだけそういったオヤジ目線の性的なものから遠ざかりたいからこそ、アイドルポップスを聴いてる部分はありますよ。


 宇多丸 世俗的なところを超えた多幸感を味わいたくて……

AKB48がアイドルとしてとてつもない存在だということが良く分かった。18歳位の時にそういう存在を知っていたら人生変わってたなあ




宇多丸×掟対談【第7章 サウンド
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2007/10/post_2b84.html

 宇多丸 ここまで来たら、一貫した世界観でガッチガチに構築されたコンセプト・アルバムとかじゃないともう、誰も納得しないでしょう……まぁでも、ほかのアイドルだったら、そういうすべてを台無しにするようなディレクション、普通にありますからね。


 掟 そこだけですね。中田さんの仕事量の多さがやっぱり今一番怖いところ。中田ヤスタカさんがあまりにもPerfumeで成功してしまったことによって、ほかの人からの依頼が来すぎて、Perfumeばかりに取り掛かれないっていう現状があるわけです。

KRAFTWERKで言う所の「鋼のコンセプト」が否応無しに期待される。それに答えられる余裕が中田氏にあるのか。
仕事で体を壊した自分から見て、最近ますます激しくなってきた中田氏のワーカホリックっぷりは本当に心配になるなあ。彼自身が燃え尽き症候群に襲われないか冷や冷やしている。




宇多丸×掟対談【第8章 奇跡】
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2007/10/post_3e50.html

 宇多丸 本当にPerfumeは、アイドルにとって一番必要なものだけが残ってるみたいな感じだと思います。決してさ、例えば美形という意味ではトップクラスってわけではないわけです。つまり、そこでアイドルの価値が決まるわけじゃない。


 掟 女の子とのコミュニケーションのスタイルがすごく分化されてったひとつの結果なんでしょうねアイドルにまとわりついていた余計な要素を取り払ったあとで残ったものというんですかね、最終的に。それがPerfumeなんじゃないかなって気がしますね。

アイドルに不要なものとはなんだろう。
性欲はAVに、可愛い女の子見たい欲はグラビアアイドルに。そこに残ったのは歌なのか。
でもそれだけだったらパンパカパーティーなんか聴かないよなあ。
この辺のアイドル論はとても面白そうなところなんだけど、アイドル新参な俺には到底理解できなそうだ。分析するほどの情報も客観性も持てないよ
分かりやすいハロプロ/AKB/Perfume横断的アイドル論探してみよう