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脳出血、享年40歳。昨日まで、まったく普通にツイートしていた。最後のツイートは、矢野顕子とのユニット「yanokami」でのサマソニ出演アナウンスだった。 *1
仮に、1999年頃に戻れたとして、その時の自分に「2011年時点でも、KRAFTWERKとYMOは海外公演で世界各地を飛び回ってる」「でもKAGAMIとハラカミはもうこの世にいない」と伝えたとしたら、当然のような顔をして「どちらも嘘だろ」と答えたはずだ。
あの頃は、DJをやる時には必ず彼のSublimeからのデビュー12インチ、「Rei Harakami EP」を携えていった。The Irresistible ForceやIan o'Brien、Kirk Degiorgio、Plaid、Metamaticsなどとミックスした。UKのDeviant Recordsから出たコンピに入っていた「Vice Versa」のロングミックスも大好きだった。
Perfumeファンにとっては、かつてPerfumeが担当していた2008年頃のラジオ番組「マジカル☆シティ」のエンディング曲「Joy」経由で彼を知った人も多いかもしれない、だから、彼を惜しむPerfumeファンのツイートには、「Joy」や細野晴臣「終りの季節」のカバーを挙げる人も多かった。もちろんそれらも忘れえぬ名曲だ。でも、自分にとってのハラカミは、90年代後半の、Drumcodeなどの極端にハードなスウェディッシュ・テクノブームと同時期に、その対極にあった夢のような音、まだエレクトロニカというジャンルも定まっていない、自分の青春時代の思い出と共にある。狭い一人暮らしの5畳の部屋、煙草臭い音楽部室、下北沢や恵比須の小さなクラブ、そういう情景と一緒に記憶されている、大切な音。
このままずっと独自のスタイルを続けていって、すっかり年老いても、まるでClusterの片割れRoedeliusのように、仙人のような佇まいで、相変わらずRoland SC-88Proを弄り倒している、そんな画が思い浮かぶ。そういう人だった。
Rei Harakami「Bioscope」