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Aerodynamik - 航空力学

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Perfume「575」がレクチョク着うたチャートで初の1位獲得

http://www.cdjournal.com/main/news/perfume/33201
http://recochoku.jp/recochoku_ranking/weekly_index.html



2010/08/18付けレコチョク「着うた」週間ランキングで、「VOICE」のカップリング曲「575」が1位となった。TBS「ひみつの嵐ちゃん!」出演時に、嵐とともにダンスを披露した「チョコレイト・ディスコ」が着うたデイリーチャートで瞬間風速的に1位を獲得したことはあるが、週間チャートでは初である。


「575」の着うたは、Aメロ、サビ、ラップ部分など、複数箇所が切り売りされているが、レコチョクのランキングはダウンロード数が公表されないため、どの部分がどれだけ売れたのかは分からない。しかし、着うたはCM露出との連動性が非常に高いという特性を鑑みるに、「サビ CM30秒Ver.」が売れたものと考えるのが自然であろう。ゆえに、「ラップで初の1位獲得」というニュース記事は無理があるように感じる。


CMが披露された時点では、ファンの「575」に対する評価は随分と冷めたものだったが、追ってラップ部分が公開されたことによって、そのラディカルな挑戦的姿勢にファンの評価は上がった。つまり、従来のPerfumeファンにとっては、CMの部分だけ取ってみる分には「575」がいい曲、売れる曲とはとても思えなかった。
また、Perfumeのインタビューでも、「575」についてはとにかくラップを導入したという点についてしか語られることが無い。そしてそのラップ部分は「CMで採用してほしかったくらいかっこいい」と発言しているが、CMで採用されたのはその部分ではない。


そういう中での、この結果だ。つまり、携帯電話端末で音楽を聴き、着うたのような音楽の断片を購入する層が、どれだけ「会いたくて」系のありきたりで刺激の無いつまらない曲を欲しているか、が明らかになったという事だ。
「いい曲だから売れた」のなら、CMの露出量が全く異なるので比較は難しいが、あれほどYoutubeのカウンターを回した「ナチュラルに恋して」もそこそこの位置に付けてもよさそうなところだ。また、今回テレビ出演で何度も披露しているはずの「VOICE」は、それでも15位前後に留まっている。一方で露出量がランキングに比例しないのは、あれほどCMが大量に投下された割には「Lovefool(30秒Ver.)」がそれほど伸びなかった事でも分かる。
西野カナの楽曲ばかりが並ぶ着うたチャートを見て、なぜ「575」が売れたのかといわれれば、携帯電話端末のCMで、かつCMで流れる部分が、直球の「会いたくて」系だったからだとしか言いようが無い。




売れるのは大変喜ばしい事だ。しかし、よりによって「着うた」。「着うたフル」ではない。iTMSでは一曲200円で買えるというのに、携帯電話でしか聴けない30秒程度の曲の断片を100円で切り売りするなど、情報弱者相手に随分と阿漕な商売である。また、iTMSは「アルバムの中でも一曲だけ聴ければいい」というスタイルを加速させたが、着うたはもはや曲ではなく「サビだけ聴ければいい」というスタイルを生み出した。こんな層が、これを足がかりにして「1000円もする」CDを買う事になるのか、正直全く想像が付かないのだが、今回のこの動きが、「VOICE/575」が初動記録を更新した一因にもなっているのだろうか。だとすれば、徳間ジャパンがこれに味を占めて、今後の楽曲やCM露出が着うた購買層をより意識したものへと流れていく可能性は当然考えられる。そして、従来のファンにとってみれば、それはとても受け入れがたい事になるだろう。
「575」は、ラップを導入した事で、安っぽい「会いたくて」系のサビに反して、楽曲的にも構造的にも面白い曲となっている。ゆえにファンはこの曲を評価しているが、おそらく着うた購入者には、その部分は伝わってはいないだろう。今回「575(サビ CM30秒Ver.)」を購入した人達が、それをきっかけにこのCDや他の作品に手を伸ばしてくれる事を期待するばかりだ。




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