- 渚にまつわるエトセトラ
- 旅立ちトランスファー
- 夢ノカケラ・・・ (ZONEトリビュート)
- なないろ☆ナミダ
- FAB
一年前に観て以来、一番パフォーマンスを見てみたかったユニットにもかかわらず、「アイドル戦国時代」というバズワードに対して早々に「戦わないアイドル」というコピーを掲げ、ライブ自体ほとんど行わず、「戦わないアイドル」とは「ライブをしない事」なのかとやきもきさせ続けたTomapai。そうこうしているうちに、小池唯が戦隊シリーズ「海賊戦隊ゴーカイジャー」レギュラーに決定。放映期間の一年間、ユニットとしての活動が大幅に制限されることとなり、益々Tomapaiファンはその飢えを強くしていく。そして、メジャーデビューシングルである「旅立ちトランスファー」リリースイベントでようやくその姿を観る事ができる、と観覧券を片手に期待を高めに高めていたところで、あの震災が起こった。デビューイベントは全て中止された。あれから半年が経った。Tomapaiメジャー第二弾シングル発売、そして、待ちに待ったリリースイベント。
「戦わないアイドル」という、ある意味非常に挑戦的なコピーに続き、今回のコピーは「『会えない時も、そばにいる。』 音を楽しむガールズ・ユニット」。端から「会えない」ことが前提で、「音楽性の高さ」が売り。握手会や接触機会の多さで売り上げを稼ぐ最近の「今会えるアイドル」商法には迎合するつもりがない。このガツガツしていない落ち着いた雰囲気がまたTomapaiの魅力でもある。
これまで観て来た他のアイドルにはない、圧倒的な清涼感。一年前に見た時と同じように、目にしただけで夏の湿度を忘れる。透明でキラキラしていて、そして得も言われぬ多幸感。そう、かつて同じ場所で見たPerfumeもそうだったよなあ、そんな感傷にも襲われる。トークもダンスも、全てが一年間から大きく成長し、ユニットとしての安定感は全く別物と言っていい。インストアライブであることを忘れるほどに、幸せに満ちた時間。ひねくれた自分にここまで素直に「アイドルって素晴らしい」と思わせる幸せな空気を作るユニットは、他にはNegicco位しか体感したことがない。
Stock Aitken Watermanワークスのようなライブの要の一曲「POP SONG 2 U」に続く曲を、とのメンバーからの希望で作られた「FAB」。今回も80'sハイエナジー、イタロディスコというかPaul Lekakis「Boom Boom」そのままのアレンジで、ライブ映えする一曲。第二期Tomapaiの最初のシングル、フィリーソウルポップの名曲「キャプテンは君だ!」のファンからは、「今のTomapaiは楽曲もダンスもPVもPerfumeに寄り過ぎてちょっと…」という声も耳にはするが、ZONEトリビュートアルバム参加曲でも完全に独自のTomapaiカラーをモノにしている。このままライブを見る機会が増えればな…と思うのだが、やはり小池唯がテレビやグラビアで多忙な間は、あまりライブは期待できないし、SONY所属ということも露出を増やさない一因だろう。去年は出演していたTIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)にも今年は出演しないので、諦めて同日のWIRE 2011の前売りチケットを買うことにした。
ちなみに、握手会は超高速流し。一人二秒も無い。観客動員もびっくりするほど多かったが、握手待ちの列で階段に並ばされるなんて初めての事だ。
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