Perfumeが著作権問題に風穴を開ける?
著作権絡みの議論がなぜ腑に落ちないかをPerfumeとニコニコ動画から考えてみる
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/TOPCOL/20071115/142431/
偶然の試聴で存在を知り,他の動画を見たり,Webサイトの情報を読んだりすることで,彼女たちの物語を共有し,関心が高まっていく…。今のPerfumeファンの大半はこのように生まれたのだろうと思う。テレビやメジャーな雑誌,レコード店が取りこぼしたニーズをインターネットのサービスが拾い上げ,育て上げてここまで来たという点が新しいのである。
もしYouTubeやニコニコ動画が,いわゆる権利者団体が望むような形で運営されていたら,Perfumeの今日はあったのだろうか。
一言で言うと「グレーゾーンは積極的に残すべき」ということだ。「権利侵害を無くす」「利益をクリエーターに還元する」という原理原則にこだわりすぎて,結局,誰も得をしないような制度やしくみを追加するほど愚かなことはない。現段階では多少の侵害があっても,全体として将来的な可能性が少しでも見込めたら,積極的に見逃せるように制度に隙を作っておく必要があるのではないだろうか。金の卵を産むガチョウが卵を産み始めるまで待つために。
日経エレクトロニクスの中の人もPerfumeに夢中
http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2007/11/perfume_07a2.html
私も含めて多くのブロガーの方が書いてきたお話だと思いますが、かなり影響力の大きい媒体の公式サイトでこういう意見が出たことに世間の流れの変化を感じます。
これから何十年後か将来の著作権法の教科書では、日本の著作権制度の歴史について「わが国の著作権制度の転機となったのは2007年におけるPerfumeというアイドルグループであった」という記述が載るかもしれません(ナイナイ)。
Youtubeとニコ動がなければ、PerfumeのネットにおけるACのCM放映開始前夜の盛り上がりはなかったであろうということは、まあ想像の範疇を超えないとはいえ、常々言われてきた。
Youtubeについては、Perfumeのインタビューで何度もその名前が出てきている。Studio VoiceのYoutube特集で1ページを割いてPerfumeが取り上げられたりもしている。
また、ニコ動についても、先日のQuick Japanインタビューで触れられ、三人がアイマスMADを見たことを公言している。
インタビューでその名がしばしば出ることが、そのまま「事務所/レコード会社が黙認している」との断定には繋がらない。しかし、その影響を事務所側が認識しているのは間違いないだろう。
それにしても、「近未来テクノポップユニット」を自称し、「ネットで人気のPerfume」でありながら、事務所もレコード会社も、ネットを駆使したプロモーション活動には打っては出てこない。
これといって変わったところのないオフィシャルサイトと、たまに更新されるブログのみ。
オフィシャルサイトの視聴も、「ポリリズム」以外はインディーズ時代のものしか用意されていない。PVが公式に視聴できるYahoo!動画へのリンクも張られていない。
ネット上で楽曲を購入しようにも、Mora/Yahooしか選択肢がない。
音楽業界としては、まだ「その時期」には至っていないのだろう。
なお、今年の7月にスタートしたニコニコ市場における1stアルバムの売り上げは、現時点で3000枚を超える。
http://ichiba.nicovideo.jp/item/azB000LPRLEM