観覧記録 Aira Mitsuki×Saori@destiny「PARK OF THE SAFARI」リリースパーティー クリスマススペシャル@渋谷Glad
- 20111224 Aira Mitsuki×Saori@destiny「PARK OF THE SAFARI」リリースパーティー Xmas SPECiAL LiVE PARTY in Glad@渋谷Glad
先日の「Aira Mitsuki×Saori@destiny」、二人のコラボアルバムとなる「PARK OF THE SAFARI」のリリースイベントにおいて、会場が「書店の空きスペース」という絶望的な境遇にも拘らず、想像以上に興奮させられ、衝動的にその場でクリスマスの行動予定も確認せずにライブのチケットを買うという体験を経て、*1 今回はそのアルバムリリースパーティーを、ちゃんとした箱である渋谷Gladに観に行くこととなった。
事務所はこの二人のコラボと、二人個別の3パターンを見せるライブを「最初で最後の3マン!」と煽ったが、「3マン」という表現は正しいのだろうか。よく分からないが、とにかくこれが最初で最後らしい。期間を限定することでレア感を出そうとしたのかもしれないが、同じ事務所なのだからもうちょっと気軽に続けてみてもいいのにとも思う。演者同士、或いは互いのファン同士にも非常にいい刺激になっていたとは思う。
Aira Mitsuki
トップバッターはAira Mitsukiソロ。かつてはPerfumeのパクリだの何だのという目で見られていたし、それによって注目を集めることも出来ていたと思うが、彼女の「所謂ガールズテクノポップ」なデビュー曲「カラフル・トーキョーサウンズ・NO.9」は、実はPerfume「ポリリズム」よりもリリースは早かった。ブレイクする前にスタイルを取り込むデートピアの目利きの良さは実は相当なものがあって、ファッションブランド「galaxxxy」とのタイアップや、ファンキーコタ人脈へのアプローチ、ExT RecordingsやTofubeatsのリミックスへの起用、エレクトロと生フュージョンバンドのミクスチャー、KARAのキュートなポップ&ダンスのセンスを担うハン・ジェホ&キム・スンス、つまりSweetuneプロデュースチームの起用など、兎に角行動する時期が早かった。早過ぎたともいえるし、そしてこの事務所には、そういった面白いコラボを継続させてモノにしようという思考が抜け落ちているようで、常に単発に終わるのもまたこの事務所の駄目な所ともいえる。
Perfumeフォロアーが皆安直な乙女ハウスに終始し、そしてほぼ全てが消えていった中で、唯一本家もなかなか手を出さなかったED BANGER RECORDS直系のへヴィーなフレンチエレクトロをやってみせた、そして今もなおそれを続けている、続かないものだらけのこの事務所において、なぜかこれだけは継続し続けてついにオンリーワンの存在となったデートピアだが、Aira Mitsukiの魅力と言えば、とにかくキュートでポップなメロディーと、この重たいサウンドを兼ね備えた、一連の楽曲群だ。「ロボットハニー」あたりはその最高峰で、もっとローカルアイドルにカバーしてもらいたいキュートネスに満ちている。
ステージに上がったAira Mitsukiは露出度高めのサンタコス。体格が随分がっちりしているように見えるが、それもあってか「禁酒中」と言っていた。ダンサー二人を従え、ハードとポップを使い分けながら観客を盛り上げた。
- ???
- Bad Trip
- HiGH SD スニーカー
- MC
- カラフル・トーキョーサウンズ・NO.9
- MC
- ロボットハニー
- Summeeeeeeeer Set (ショルキー)
- イエロー・スーパーカー
Saori@destiny
次はSaori@destiny。彼女のライブは、現在の日本のエレクトロダンスミュージックとアイドルの融合において、Perfumeの「JPN」と真逆の方向、つまりフロア面に向けたベクトルでいえば、その最先端にいる。兎に角凄い。凄いのだけれど、フロアにいないと伝わらない。良いからライブに来いよ、と言ってもなかなか人は動くものではないのが口惜しい。
それでも敢えて一点注文を付けるとすれば、セットリストの幅が狭い状態が続いていることか。常連の多い現場では、マンネリという声も聞こえてくるが、上げ上げの熱い曲をやろうとするとそうなるのも仕方が無いのか。衣装は同じくサンタコス。どうやらホットパンツやスパッツといったものを履き忘れたようで、踊りの激しさに延々とパンチラを見てしまうことになったが、もはやそんなところがどうでもよくなる位、観客も演者もハイテンションで上げまくり踊りまくりの凄いステージになった。
- Last Song
- Baby Tell Me
- Wow War Techno
- エスニック・プラネット・サバイバル
- Gamba Japan
- MC
- Ez Do Dance (間奏Saoriシンセソロ)
- I Can't (間奏Saoriシンセソロ)
- Domestic domain
Aira Mitsuki×Saori@destiny
そして三組目に、Aira Mitsuki×Saori@destiny、Airaのバックダンサー二人、Saori@destinyのバックキーボード二人という大所帯で、コラボ曲の披露。これについては、まだ演者側全員が全くこなれていないこと、盛り上がるはずの曲をやらずに、ソロでやった曲をまたここでもう一度やるなどの妙なセットリスト、二人とも締まりなくダラダラと話す系なので、MCに纏まりが無い、その他幾つかの要因もあって、前半の各ソロほど素晴らしいものとまではいかなかった。だからこそ、このコラボは継続して質を高めていってほしいとも思う。それでも「Special LINK」の大団円感は凄かったが。まだこのコラボに関しては、キュートなポップさ/しっとりとしたスムース感のシナジー効果を出せる所まで、楽曲もパフォーマンスも届いていないと思うし、まだまだやれる可能性はあると感じている。尤も、こと企画に関しては移り気な事務所に、そのつもりがあれば、という話でもある。
- Panama
- Wowtown
- MC
- Damage
- グロテスク
- Last Song
- Umbrella
- MC
- I Can't
- Special LINK
最後に、サプライズ演出?か、Glad店長からドンペリ、ファンの有志からケーキの差し入れが。ステージでワインを空けて、酒好きのAiraがすっかり気持ちよくなったところでイベント終了。
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