Aerodynamik - 航空力学

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観覧記録 ゆるめるモ!×箱庭の室内楽「箱めるモ!」リリースパーティ@渋谷WWW

http://www-shibuya.jp/schedule/1402/004781.html
http://natalie.mu/music/news/109783




箱庭の室内楽lyrical school清水裕美との共演に始まり、いずこねことの共演、そして今度はゆるめるモ!とのコラボがT-Palette Recordsから。こんなにアイドルと絡んでいく展開になるとは想像していなかったが、「箱めるモ!」はこちらの予想を超えてとてもいい作品になった。ジャケはweezerの1st、裏ジャケはGang of four「Entertainment!」。ゆるめるモ!の前作「Neu!」ジャケから帯までの徹底オマージュ、同じ日にリリースされたベルハー「UntouchableEP」にはBlur「Song 2」そのままな曲が入っていて、その辺のネタを喜んでいるのはおっさんだけなんじゃないかとも思わなくもないけれど、そんな感じでもないっぽい。ここ数年のアーバンラグジュアリー歌謡だったり、若手のインディーダンスロックバンドの90年代初頭ハウストレースを聴くと「ああ一周したのか」と思うけれど、BlurとかWeezerが一周して新しい、という感覚がまだ肌身には分からない自分の感覚が怖くもある。



清水裕美 - 4月 (MV)


lyricalschool -S.T.A.G.E feat. 深瀬智聖 (from LinQ)




20年に一度との大雪警報が出ている中に宇田川町へ。

ゆるめるモ!

15:00、オープニングアクトはリリースイベントと同じセーラー服。オレンジ担当ちー坊のみ受験のため欠席。

  1. べぜ〜る
  2. 逃げろ!!

クルミクロニクル

「16 feat. USAGI DISCO」でクールに登場してみせるも、直後に「かっこよく見せたかったから、お客さんが笑っているのを見て笑い返したいのを我慢してました」と目が無くなってしまうほどのくしゃくしゃの笑顔。2曲目から4曲繋ぎミックスでフロアを揺らす。いつもの学校トークも「昨日は学校終わった後すぐ東京へ行く用意をしたんですけど、自転車盗まれてました。」という安定のネタ具合で和みませつつ、次作「多分5、6曲収録されてるはず」の「Second Spring EP」から「Prismic Step」を披露。キャッチーなメロディーは抑え気味に疾走感重視だったか。
エレクトロハウスをベースに、BメロでのいわゆるPPPH(Ronettes「Be My Baby」をルーツとするあれ)部分をブロステップに置き換えるというのはPerfumeきゃりーぱみゅぱみゅハロプロなどでもすっかりお馴染みの手法になった。現場を意識してPPPHを意図的に設定するアイドルポップスとしては相性がいいのだろう。

  1. 16 feat. USAGI DISCO
    • MC
  2. 午前11時
  3. クルリクル
  4. MAKE NEW WORLD
  5. 輝け空色少女
    • MC
  6. Prismic Step

クルミクロニクル - 16 feat USAGI DISCO



DOTAMA

フロム術の穴。音楽不況と社会の閉塞性をサラリーマン経験とラップスキルの地力で諧謔的に切り込む的な文化系ラッパーのかっこいい人。声が高く発音がはっきりしていてリリックが聞き取り易いというのは面白リリックで客を掴むには物凄いアドバンテージ。



DOTAMA 「音楽ワルキューレ」 Produced by Fragment



昆虫キッズ

グルーヴィじゃないのにトランシーで、リズム隊のアレンジが独特ですごく面白い。ドラムビーツサンプリングしてループさせたい。



昆虫キッズ"変だ、変だ、変だ / FULL COLOR"


UHNELLYS

かっこいいだけで音に説得力の無い苦手なタイプ。



UHNELLYS - SWITCH



BELLRING少女ハート

カルトガレージサイケだのなんだのとサブカル文脈扱いされているけれど、ストレートに分かり易いオルタナの初期衝動的な感じと、現場のオタの気取らなさと熱さ、世界観の作り込みを通して強調される少女性の脆さ危うさみたいな部分まで含めて、現場で見ると王道のアイドル感がある。あとベルハーの小芝居は可愛い。


  1. 月の真下でオオカミさんに尋ねました。
  2. サーカス&恋愛相談
  3. アイスクリーム
  4. the Edge of Goodbye
  5. ボクらのWednesday

BELLRING少女ハート the Edge of Goodbye



DE DE MOUSE

ステージに登場して早々に「アイドルのファンの人達はこういうの聴かないでしょ、クラブとか行かないでしょ、渋谷とか夜とか。僕もアイドルとかじゃないし、まあ呼ばれた以上そういうのをみんなに聞いてもらえればいいなと」と、ステレオタイプなDJへのイメージに対する嫌悪感をわざとやって見せるひねくれっぷり。このガキみたいな面倒臭いところと無駄にピュアなところが共存するのが彼の魅力っちゃあまあそうなのだけれど。


ブレイクコア坂本龍一「Plastic Bamboo」/Aphex Twin「Windowlicker」みたいなものを重ねる悪意めいた悪戯からどんどんハードさを上げまくって客を引かせたところで自身のピュアすぎるダウンテンポ曲を挟み、そしてまたドリルンベースへ、目まぐるしい30分間。



Hell「Suicide Commando」


Hardfloor - Strikeout(Surgeon Mix)


DE DE MOUSE / milkyway planet



箱庭の室内楽

今の箱庭が何人編成なのかよく分からないが、この日は11人編成で登場。雑念が入り込む隙間がないピュアさが凄い。大所帯バンドはメンバーが多ければ多いほど音の情報量が増えすぎるし、人を引き付ける要素として気持ち悪いポジティヴなイデオロギーが出てくる、そういう類の匂いが苦手なので、渋さ知らズとか本当に受け付けないのだが、箱庭の室内楽にはそういった匂いをあまり感じない。センシティブでとっちらかった優しさだけでできているように見える。サポートの小貫早智子がドルオタから「さっちんさっちん」とがっつかれていて、ドルオタの食い付き方は容赦ないなと思ったが、ナタリーのライブ記事にも何故か彼女のソロ画像が掲載されているのでそういうものか。



箱庭の室内楽 - pascal


箱庭の室内楽 - ALL


箱庭の室内楽 Hakoniwa no Shitsunaigaku / EL TOPO 2014.2.8@渋谷WWW



ゆるめるモ!×箱庭の室内楽

ゆるめるモ!単独ではどうしようもなく緩いし雑だし、寧ろそれが個性で(最近はようなぴさんがMCを仕切っているようだが)、その緩さに乗じてピンチケがだらしなくMIXをガヤりつつもギラついているような割と酷い現場の空気だったりするのだけれど、そういうゆるめるモ!自体が持つ毒性的な空気が、箱庭の室内楽/ハシダカズマの形而上的なピュアさによって濾過され、眼前に広がるのは刹那さを伴った青く美しい光景になる、とてもいいコラボだ。


ゆるめるモ!はカラフルなつなぎで登場。マイペースで挙動不審だったりぼーっとしているようでいて、妙にシリアスなところもあって、まあ「あの」ちゃんに目を奪われるしかない。私物だけど弾いたことが無かった水色のギブソンSGを、このライブの為に一か月で習得、シューゲイザー/ポストパンクっぽい名曲「虎よ」では箱庭の室内楽に混じってステージ下手のマーシャルにSG直結で完全にバッキングを任されるというクールさ。水色つなぎに水色SGが画になる。


ドラムの人に向かって「10分間大丈夫ですか?」と呼びかけて、Neu!オマージュなハンマービート10分の「SWEET ESCAPE」も生演奏で披露。基本的にシンプルが故にソリッドなこの手の楽曲も11人編成でブラスが入ると全く違う謎のゴージャス感が出ていたのが面白かった。アンコールの「木曜アティチュード」では出演者が皆ステージに上がり、DOTAMAがフリースタイルをかまし、その場でベルハーにまでマイクリレー。20年に一度の吹雪の様な天候の中、フロアは終始ピースフルな6時間。


  1. ゆるトロ (slo-モ!)
  2. manual of 東京 girl 現代史
  3. 私と私と私と私と私と私と私と私と
  4. 花のドイリー
  5. SWEET ESCAPE
  6. おこしてしまった?
  7. さよならばかちゃん
  8. 虎よ
  9. なつ おん ぶる〜
    • EN
  10. 木曜アティチュード


ゆるめるモ!X箱庭の室内楽 / 虎よ(MV)


ゆるめるモ!X箱庭の室内楽 / さよならばかちゃん(MV オフショットver)


ゆるめるモ!X箱庭の室内楽 / 木曜アティチュード(MV フルver)


ゆるめるモ!with ハシダカズマ(箱庭の室内楽)『SWEET ESCAPE』@新宿LOFT 20140105




箱めるモ!

箱めるモ!

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