90年代後半、渋谷系/サブカル文脈でこの辺のヌーヴェルヴァーグ的邦画のリバイバル上映を観た人も結構いるだろう。先日ラジオでPerfumeののっちがお勧めしていたので、*1 再度DVDにて鑑賞。
モダン派中平康監督の中でも最もフォトジェニックと呼ばれる今作。21歳の加賀まりこがそれはもう奇跡的なまでにキュートでコケティッシュ。男性を喜ばせる事が無二の生きがいと言い、誰にでも身体を開く、でも無邪気で天真爛漫、まあ一言で「小悪魔」と言ってもいい。馬鹿な女の子だけれども、とにかくその可愛らしさに心を惹かれない男はいない。「女としての魅力が加賀まりこさんに全て詰まっていて、女子は絶対に見た方がいい」とまでのっちが言うのだから、女性から見ても魅力的なのだろう。
ヌーヴェルヴァーグが好きな人なら間違いなくど真ん中の、コマ回しやスローモーションの多様、スタイリッシュな画面構成、今見ても全く遜色のない小気味良いテンポ。凝りに凝った演出で、有り得ないようなユカのキャラクターや結構重い状況も洗練された描写でさらりと魅せる。60年代のモダンなセンスに溢れる名作。
一つ注意、予告編は見ないほうがいいです。ネタバレ的な部分があるので。
このタイトルバックで十分雰囲気は伝わるかと。