Perfume「Voice／575」インタビューまとめ

発売から1週間経ったのでとりあえずまとめ。

前回より数は多いが、基本的に事務所の配った公式インタビューの使いまわしか。独自にインタビューを録ったのはオリコン位だが、それも紙面の抜粋なので、基本的に新しい話は無し。

Perfume 今年で結成10周年！11月3日（祝・水）に初の東京ドーム公演も決定し、大波に乗っているPerfume。待望... -MUSIC LOUNGE PICKUP-

http://www.music-lounge.jp/v2/articl/pickup/detail/?articl=2010%2F08%2F10-16%3A40%3A00_c510ec0e9a02e6993c15432484f7a95c&page=2

公式インタビューとみられるものを最も長く載せているのがここ。

−（「Voice」の）ボーカルに関してはどうでした？

あ：Aメロとかは、わりと淡々としているので難しかったです。まあでもそれはけっこういつものことなので、「まーた言葉を詰め込むなー。これ、言えんじゃろ」というのもありつつ真面目に歌いました（笑）。

か：特にAメロはシンプルだから、声をきれいにまっすぐ伸ばすことだけを注意して歌いました。

の：私たちはいつもあんまり歌い方に癖をつけずに、まっすぐ歌うんですけど。それって、えてして一本調子になりがちなので、そうは聴こえないように歌うのがわりと大変だったかもしれないです。

この発言通り、普段から若干の癖を見せる西脇さんより、やや大本さんの声の抑揚が目立つ。

今回も中田ヤスタカの歌唱指導は無かったのだろうか。「575」のラップについても、「ヤスタカに笑われた」程度の言及しかない。近年の歌唱指導は「トライアングル」の後半だけか？

−ダンスはどんな感じに？　Perfumeの曲は、毎回ダンスが難しいと評判ですが。

あ：今回はそんなに難しくないと思いますね。振りとしてはわりと簡単というか、サビにしても飛んでるだけだし（笑）。ただ、振り付けに余韻を残す部分があって、そこはちょっと難しいかもしれない。

−このテンポで余韻を残す踊りを？

の：そうなんです。またそこが超かっこいいんです。神秘的だったりもするし。

か：自分たちでビデオクリップを見て、「キャー！　先生（＝振り付けの）ステキ！」って言ったくらい。すごいドラマチックなんです。

あ：感動してちょっとウルッときましたね。“点と点をつなげてこ”のとこも、すごい音と合ってる“振り”だし。ホントにこのドラマチックさっていうのは、Perfumeの曲のなかで3本の指に入るくらいだと思います。

−ちなみに他の二つはどの曲ですか？

あ：「SEVENTH HEAVEN」と「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」ですかね〜。

か：私もそう思ってた！　振り付けでドラマチックになるのは、その2曲ですよね。

の：うん、たしかにそれは言えますね。

本人達は特にこの3曲を挙げているが、まあPerfumeはどの曲に関しても振付とセットでドラマチックですよ。むしろ振付単体よりも、その振付が披露されたタイミングというものの方が、ファンにとっては重要な判断基準になっているように見える。

−今回はc/w曲の「575」のほうもKDDI“iida”のCMソングになっていて。

の：これは先にCMのお話があっての曲なんですけど。ケータイのCMだし、“575”を使って何かしたら面白いんじゃないか、だったらタイトルも「575」にしちゃおうってことで。「ポリリズム」ってタイトルでポリリズムしたっていうのと、ある意味同じというか。あと曲調的にも、このテンポの曲って、たまにひょいって入ってくるんですよ。「マカロニ」とか「願い」とか「23時半」なんかもそうですけど。

「575」はやはり完全にタイアップ先行。ゆえに、CMに使用される15秒、あるいは30秒の部分は、初めからそれを意識して作られているわけで、iida「Light Pool」のターゲットとなる「スマートフォンに興味が無く、きらきら光るガラケーに興味を示す若年女性層」受けを念頭に置いたサビ作りは、まさにその層の利用率が高い着うたのチャート1位という見事な結果を持ってその「成功」を確認できる。その層に圧倒的な訴求力を見せる西野カナなどに代表される、所謂「会いたくて」系のバラードメソッドという、おそらく強いマーケティングの力が楽曲制作の前提にあったようだが、とはいえ、いくら狙って作っても1位なんてそうそう簡単に取れるものではない。
そして、そんなサビだけで終わる曲は作らないのが中田ヤスタカのヤスタカらしい所だ。