Aerodynamik - 航空力学

はてなダイアリーからはてなブログへ移行中

Perfume「レーザービーム」制作過程と、PVがショートバージョンしか存在しない理由@TV Bros. 2011年4月30日号

http://www.tokyonews-webstore.com/tvbros/


「レーザービーム」の制作について。

あ:まず、「レーザービーム」は「キリンチューハイ 氷結」さんのCMソングとして流れてた曲ですね。


か:映像ではPerfumeじゃない、缶の人たちが踊ってるやつだ!(笑)


の:歌詞も「ストレイト」とか「シュワりと」とか「氷結」をかなり意識して中田さんが作ってくださいました。


か:最初サビの15秒だけレコーディングできたらって話だったんですけど、中田さん1曲全部当日作ってきてくださってて。


あ:今年1月の後半にとって、2月の頭には流れてたよね?


の:今回はPerfume史上、一番レコーディングから世に出るまでの期間が短かったんです。2週間後にはもうテレビで流れたのでビックリしました!


か:”出来るんじゃん♪”ってことですよね。(笑)


の:毎回シングルのたびに「早く皆に聴いてほしいね、まだ流れんね」って言ってたから、”えっ、こんなに早く!?”みたいな。

サビのみの15秒分の制作を予定していたら、ヤスタカは一曲丸ごと作ってきた。Perfumeやスタッフがどんなにヤスタカに頼み込んでも30秒バージョンしか制作しなかったpepsi NEXタイアップ曲「Lovefool」とは真逆過ぎるパターンだ。ヤスタカにはこの曲をシングルカットできると見越せるだけの自信があったのだろう。


今回も、何の衒いも無く、タイアップ先商品のイメージや言葉を楽曲に組み込んだヤスタカ。児玉監督と同様に、ベタなのに嫌味の無さが気持ちいい。このシングルは両A面と銘打っているからには、もう一曲の「微かなカオリ」にもタイアップが付いているのだろう。現時点では発表されていないが、「氷結」シリーズの新商品、「キリンチューハイ 氷結やさしい果実の3% ふわっと香るピンクグレープフルーツ」と「キリンチューハイ 氷結やさしい果実の3% ふわっと香る赤ぶどう」*1 とのタイアップであろう事は想像に難くは無いが、どうだろう。なお、この商品は4/30発売を予定していたが、東日本大震災の影響により、発売一時中止扱いとなっている。シングル発売のタイミングまでにはこちらの「微かなカオリ」もCMで大量露出があればいいのだが。




そして、今回のシングルには「ショートバージョン」のみが収録されることとなっている「レーザービーム」PVについて。

か:今回のPVは監督の関さんのアイデアで”女スパイ”をイメージしたっていうのが全体的にあって。初回盤ジャケットのメイクとか衣装も、そういう所から来てますね。


の:本当は女スパイのストーリー展開があったんですけど、このPVを撮っている時−−撮影始めてすぐ位に、あの地震があって、そこからはもう撮影することができなくなり。


か:横浜のスタジオだったんですけど、すぐ停電になって。


あ:それで本来”この後これがこうなってこうなるんだ”って所が撮れず。今回はショートバージョンになってるんです。


か:これから活躍しますよってストーリーの頭の部分だけ。


あ:だから今回は”綺麗に撮ってもらいました!”(笑)。ただ、私達もスタッフさんも折角だから絶対完成させたいよねっていう気持ちはあって。いつか皆さんにフルバージョンをお届けできればいいなあと思っています。


の:悔しいよねー、全部作りたいよねーっていう。でも、カッコいいのができたなと思います。


か:うん!凄くカッコいいPVなんで。


あ:やー、綺麗だしねー!


か:綺麗だよねー。


あ:限られた素材を色々編集してもらって何バージョンも何バージョンも見たんですけど、全部カッコよくて。ダンスっぽいのとか、顔が良く映ってるやつとか。どれを撮るか凄い悩んだんですけど、やっぱり綺麗なところを見てもらおうっていうことで完成したショートバージョン、ぜひ見てほしいです!


PV撮影日は2011年3月11日、場所は恐らく横浜スーパーファクトリー。そしてあの東北地方太平洋沖地震が起きた。


mizu mikiko
@mikiko_san
大丈夫!横浜! link
mizu mikiko
@mikiko_san
チーム皆一緒です。大丈夫です! link


こんな所にもあの地震の影響は爪痕を残した。停電で撮影は中止、そこまでの素材だけで何とかショートバージョンとしてPVを完成させたが、これはMTVやスペースシャワーなどで流してもらえるのだろうか。撮り直したい、その気持ちはとてもよく分かるし、ファンとしても完全版をぜひ見たい。しかし、もう一度スタジオを借り上げ、監督、振付、撮影、その他多数のスタッフのスケジュールを確保し、再度続きを撮影するには、当初の撮影予算を大幅に超えるかなりの出費を覚悟しなければならないだろう。発売時期に間に合わない「プロモーションビデオ」に、そこまで会社側が完成版の撮影の意義を見出せるのだろうか。気持ちだけではどうにもならないことはある。完全版PVが、来たる次のアルバムの初回特典として収録されることをただ願うのみだ。







ASIN:B001TZ5QMM:detail