ももいろクローバーZ「バトル アンド ロマンス」韓国配信&アナログ盤リリース
あれだけ「Cars 2」挿入歌採用で「世界進出だ」と騒いでおきながら、結局のところそれをきっかけにした海外へのアピールは何もできず、今日行われた「2011 Asia Song Festival」に間に合わせるように、ようやく海外での正規配信を9月末に始めたPerfume陣営。それも韓国限定、たった4曲だけ。 *1
しかし相変わらずももクロ陣営の動きは早い。Perfumeよりも先に文化庁メディア芸術祭の日本代表として欧州公演を実現させ、Perfumeの韓国音源配信開始の数日後には、同じく韓国で1stアルバム全曲を販売し始めた。
http://www.newswire.co.kr/newsRead.php?no=574778
http://www.mnet.com/album/232575
http://www.melon.com/cds/album/web/albumdetailmain_list.htm?albumId=2018338
最近、日本では恐ろしい勢いで人気を集めている女性アイドルグループ"ももいろクローバーZ"のアルバムが韓国で最初に発売される。
"ももいろクローバーZ"は、日本の伝統のレコード会社キングレコードスターチャイルド所属で、日本TVの番組で放送されたアニメ"だぶるじぇい"のエンディングテーマ曲"ワニとシャンプー"など、これまでシングルとしてリリースされていた曲を集めてアルバムで発表される。
近年、韓流アイドルグループが日本で旋風的な人気を呼んでいることを考えると、日本のアイドルグループが韓国でどんな反応を見せるのだろうか。KARAや少女時代が日本で初めて顔見せするとき、日本のマスコミはいつも日本のアイドルと比較するために熱をあげたりしたこともそのためではないだろうか?
そして年末にはなんとアナログ盤の公式リリースが。それも重量盤2枚組で。
http://natalie.mu/music/news/58100
http://www.hmv.co.jp/product/detail/4214154
ももいろクローバーZの1stアルバム「バトル アンド ロマンス」が、2枚組アナログLPとなって12月25日にリリースされることが決定した。
LP盤には、CDに収録された全12曲とボーナストラックの「ももクロのニッポン万歳!」の計13曲をもれなく収録。音質にもこだわった重量盤で、30cm四方のジャケット表面にはCDの通常盤デザイン、中面には初回限定盤A&Bのデザインが見開きで配置される。
2008年頃はあれほどPerfume楽曲のアナログプレスを希望する声は大きかったのに、Perfumeのアナログ盤と言えば、雑誌プレゼントで100枚配布された「チョコレイト・ディスコ」のリミックス7インチが唯一の存在だ。*2
数か月前、ももクロのサウンドプロデューサーの一人前山田健一の発言が物議を醸したことがあった。
BUBKA 2011年7月号より。
前山田健一:今から話すこと、若干暴言があるかもしれないですけど。「アイドルソングなんだけどクラブとかで聴いてもいいなとか、海外の人もいいなと思えるような、そんなサウンドの作り方をしてくれ」って言われることが時々あるんですけど、僕はそれが凄くいやなんです。そんなもの必要ないし、誰もそんなこと求めてないし。
吉田豪:いや、その気持ちは分かりますよ。
前山田:確かにアイドルソングでも、俺は東京女子流が結構好きで、曲も凄くかっこよくて、クラブとかでもかけられたりすると思うんです。それはそれでいいんですけど、ももいろクローバーに関しては、そんなもの必要ないと思ってるんですよね。ももいろクローバーはももいろクローバーなんで、そんなカッコよさとかは必要ないんじゃないかと思うんですよ。これからたぶん、有象無象のアイドルが増えてくると思うんですけど・・・・・・。
そんな彼の言葉など関係なく、「クラブユース=アナログ盤」というよりも、「かっこいい音楽はアナログ盤で欲しいんだよ!」という要求に応えたのであろう今回のアナログ盤リリース。需要なんか関係ない、アナログ盤で所有する喜びが分かる奴だけ買えばいい、そんな、暴走し続けるももクロ陣営を象徴するこの動き。
この動きの軽さ、機動力。今のPerfumeが失ってしまったもの。僕は強くももクロに嫉妬する。