Aerodynamik - 航空力学

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last.fm調べ、2011年日本で最も再生の多かったアーティストはPerfume、新人部門トップはきゃりーぱみゅぱみゅ

http://www.lastfm.jp/bestof/2011/about


PC上でのiTunesWindows Media Playerなどのプレーヤー、あるいはiPodiPhoneなどのモバイル機器上で自分の聴いた楽曲のタグをサーバに送信してリスニングチャートを作成し、その音楽志向を反映して選曲されるインターネットストリーミングラジオが聴けたり、趣向の似ている楽曲などを探したり、或いはチャートを共有してフレンドのリコメンド楽曲を聴いたりできるウェブサービスlast.fm。2003年から続く人気の老舗サービスで、自分も日本版ができる前から愛用している。mixiがこれをパクって「mixiミュージック」「mixi Radio」を作ったものの、こちらは普及せずに廃止された。*1


このlast.fmは、世界中のユーザーの送信した再生曲リストを集計したものを公開している。「ネットに繋がったPCやデジタルプレーヤーで再生された楽曲チャート」なので、世間一般的なCDの売り上げ枚数チャートとは違って、ネットユーザに親和性の高いアーティストが上位にくる、面白いチャートになる。


この再生データ集計結果を見ると、2011年において、全ジャンルを通して日本で最も再生の多かったアーティストは、AKB48Lady Gagaらを抑えてPerfumeがトップに立った。*2 ネットユーザの集計らしく、Supercell坂本真綾Kalafinaといった初音ミクやアニソン系が上位に来たり、一方でRadioheadArctic MonkeysColdplayリアム・ギャラガーのBeady EyeなどのUKロック勢が強いのも興味深い。さらに、ジャンルを「Electronic」に絞っても、Lady GagaやJames Blakeを抑えて、Perfumeがトップ。Washed Out、Toro Y MoiなどのChillwave/Glo-fi勢が上位なのも2011年らしい。 *3


また、2011年に初めて再生された、つまり新人アーティストに絞ったデータ、「Scrobble No.1 ビッグアーティスト 2011」を見てみると、こちらはももいろクローバーZを抑えてきゃりーぱみゅぱみゅがトップに立っている。こちらもジャンルを「Electronic」に絞っても1位だ。*4 つまり、中田ヤスタカは、Perfumeで全体チャート、きゃりーぱみゅぱみゅで2011年新人チャートの両方の頂点を抑えたことになる。ネットから人気に火が付きボトムアップ的にブレイクしたPerfume、そしてPVがYoutube上で大いに話題を呼んだきゃりーぱみゅぱみゅ、共にネットとの親和性の高さを証明する結果となった。


さらに、この新人アーティストチャート、集計範囲を日本ではなく全世界/全ジャンルに広げても、なんときゃりーぱみゅぱみゅが16位に食い込むという大健闘を見せている。*5 各国の個別チャートを見ても、きゃりーぱみゅぱみゅはアルゼンチンで17位、ブラジルで7位、カナダで20位、チリで3位、イタリアで20位、メキシコで17位という謎の人気の高さで、本当に世界中で衝撃を持って迎えられていたという事が確認できる。


ちなみにこの新人チャート、世界レベルではNoel Gallagher's High Flying Birds(ノエル・ギャラガーだけど新人扱い)とYouth Lagoonが人気で、また、PS3Xbox 360/PCの人気ゲーム「ポータル 2」のハードなエレクトロニカのサントラもよく聴かれている。英語圏では悪い意味でバイラルスターとなったRebecca Blackがチャートイン。




なお、ニコニコ動画に投稿された「初音ミク」楽曲のUTAU音源「桃音モモ」カバー版が、アメリカ版ふたば☆ちゃんねる2chこと「4chan」ユーザによって猫GIFアニメを付けたマッシュアップ動画としてYoutubeにアップロードされ、謎の世界規模の大ブーム(今日時点で再生回数は6,000万回近く)となった、あの「Nyan Cat」*6 も、世界各国の新人チャートにランクインするという、ネットユーザベースの集計らしい結果となっている。







JPN(通常盤)

JPN(通常盤)

  • アーティスト:Perfume
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